ブルガリ・ジャパン株式会社の中途採用事情

ブルガリ・ジャパン株式会社の中途採用事情

画像出典:TaoTzu Chang

 

1884年、ローマにおいて、宝飾店を開業したことから始まり、以来、130年以上に渡って、ジュエリー界を牽引してきた、世界的な高級宝飾ブランド、ブルガリ。

 

ジュエリーを中心に、時計、レザー・シルク製品、パルファン等、ギリシャ・ローマ神話を礎とする美意識と現代の感性を絶妙にマッチさせた商品は、多くのセレブリティに愛され、世界の一級品としての地位を確立しています。

 

2004年には、ホテルやレストラン事業に進出したほか、2011年に、株式交換によって、ファッション業界における世界最大の事業グループである、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループへの参入を果たすなど、事業の多角化を積極的に進めています。

 

そのブルガリ製品の輸入、および、日本国内における販売事業を担っているのが、ブルガリ・ジャパン株式会社。レストランやバーを備えたブルガリ最大の旗艦店となる銀座タワー店、世界初となるインストアカフェを併設した大阪の阪急うめだ店など、日本全国に約40店舗を展開しています。

 

このページでは、ブルガリ・ジャパンにおける中途採用求人の傾向や社員の年収、就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。

 

ブルガリ・ジャパンの中途採用求人の傾向

ブルガリ・ジャパンでは、基本的に新卒採用は行っておらず、人事採用については、中途がメインとなります。公式サイト内に、中途採用希望者向けの求人情報ページが開設されており、そちらのページから、詳細について確認することが出来ます。
https://www.bulgari.com/ja-jp/careers

 

募集対象となるのは、ショップ・スタッフ(販売職)、リテールアドミニストレーター(店舗管理)、及び、管理部門(経理財務、人事、法務、経営企画、総務、広報)、営業部門(営業企画、マーケティング)系の職種となります。

 

また、ブルガリ・イル・チョコラートの製造業務に従事するスタッフを募集する求人が出てくることもあります。

 

※補足
リテールアドミニストレーターというのは、店舗の売上管理・分析・レポーティング、在庫管理、業務プロセス改善、販促企画立案・実行サポートなど、店舗運営業務を担う職種となります。

 

他のブランドだと、店長やエリアマネージャーが担当することが多い仕事ですが、ブルガリの場合、専門スタッフとして専任することになります。単純に分析や報告を行うだけでなく、売上高や利益率、作業効率を挙げることが求められる、責任が重い仕事です。

 

なお、応募条件については、該当業務に関する実務経験が必須となります。経験年数が条件として提示されることもありますが、同じ職種でも、求人によって必要年数が違ってくるので、詳細については、個々に確認するようにしてください。

 

また、販売職については、ブルガリは世界的なブランドということもあり、容姿や雰囲気などの見た目が非常に重要視されており、面接においても、厳しくチェックされます。

 

仮に能力的には問題がなくても、ブランドイメージに合わないと判断されてしまうと、採用されることはないので、面接の際には、十分注意するようにしてください。

 

求人情報の入手方法

時期によっては、有効求人がゼロということもあり、上記の採用情報ページを見ても、求人が掲載されていないことがありますが、その場合には、事前にメールアドレスを登録しておくことで、求人が発生した時に、通知してもらうことが可能です。

 

また、ブルガリ・ジャパンは、転職エージェント経由でも、募集をかけているので、海外ブランドの求人に強いエージェントに求職者登録(会員登録)するのもアリです。こちらでも、新規求人が発生した時に、リアルタイムで教えてもらうことが出来ます。

 

ちなみに、求人によっては、会社の公式サイト内においてのみ公開されることもあれば、転職エージェント経由でしか募集をかけないというケースもあります。そのため、少し面倒ではありますが、両者に登録しておくのがベストです。

 

ブルガリ・ジャパンの中途採用求人を取り扱っている転職エージェントについては、このページの最後にリストアップしておきますので、参考にしてください。

 

ブルガリ・ジャパンの社員の年収・給与制度について

ブルガリ・ジャパンに勤務する社員の年収ですが、幾つか具体的な事例を挙げると、下記の通りとなります。

 

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  • 販売 24歳 男性 年収 250万円
  • 販売 28歳 男性 年収 350万円
  • 販売 27歳 女性 年収 630万円
  • 販売 28歳 女性 年収 500万円
  • 販売 31歳 女性 年収 350万円
  • 販売 37歳 女性 年収 650万円
  • 販売 40歳 女性 年収 520万円
  • 販売 (店長)40歳 女性 年収 720万円
  • 販売 (店長)43歳 女性 年収 750万円
  • ホテルフロントスタッフ 34歳 男性 年収 400万円
  • 経営企画 32歳 女性 年収 650万円
  • 人事 36歳 女性 年収 700万円
  • 広報 (課長) 40歳 男性 年収 650万円
  • 営業 30歳 女性 年収 450万円
  • 営業 30歳 女性 年収 550万円
  • 営業 (課長) 34歳 女性 年収 650万円

 

ブルガリ・ジャパンでは年俸制が採用されていますが、給与体系の特徴として、ボーナスの割合が高くなっています。年2回、トータルで4か月分が支給されるほか、1年間の勤務評価に対してのインセンティブボーナスがあります。

 

また、販売職に関しては、さらに2種類のインセンティブが支給されます。その1つはショップ・インセンティブで、店舗ごとに設定された毎月の予算を達成すると、支給されるものです。支給額はあらかじめ決められた料率に沿って算出され、スタッフ全員に支給されます。

 

もう1つは、個人の販売額に応じて支給されるインセンティブで、高額商品を売ることが出来れば、手取り収入を大きくアップさせることが可能です。

 

このように、ブルガリ・ジャパンは、完全実力主義の給与体系となっており、頑張れば、その努力に見合うだけの収入が得られる一方、スタッフ間の競争が激しく、仕事のプレッシャーは大きいので、そのプレッシャーに打ち勝って、結果を出すだけのメンタル・実力が必須となります。

 

なお、ブルガリ・ジャパンでは、昇給の機会が年1回ありますが、一律ではなく、勤務評価に基づいて決定されるので、こちらも実力主義と捉えてください。

 

ブルガリ・ジャパンの評価制度について

ブルガリ・ジャパンの評価体系は、年度の初めに年間目標を設定したうえで、半年後にレビュー、年度末に最終評価が行われるというものとなります。

 

最終評価に応じて、社員グレードが決まることになりますが、グレードごとに、チーフや店長など、就任出来る役職の範囲が定められているので、昇進を目指す人にとっては、かなり重要な指標となります。

 

評価制度は、LVMHグループ傘下になったことで、以前に比べて、よりシステマティックになり、公平性も増しましたが、販売職の場合は、やはり売り上げが非常に大きな割合を占めています。

 

また、配属先店舗の評価が、個人の評価に大きく影響するので、たとえ自分一人が頑張っても、店の売り上げが予算を下回ると、評価が下がることになります。

 

そういった意味では、高い評価を得ようとすれば、チームとして結果を出せるように、周囲の人間を引っ張っていくようなリーダーシップが必要となってきます。(結果的に、高評価を得ている人間というのは、こういったタイプの人です。)

 

成長環境について

ブルガリ・ジャパンは、社員教育を重視しており、様々な社内研修制度が用意されています。入社時には、職種を問わず、1週間の研修を受けることになるほか、その後も、状況に合わせて、社内外の研修を受けることになります。

 

特に、セールス関係のトレーニングプログラムについては、非常に充実しているので、店舗スタッフとして、大きな結果を出せるようにスキルアップしたいと考えている人にとっては、最適な環境と言えます。

 

なお、販売職の場合、日本人には、あまり馴染みがない大胆かつゴージャスな商品を中心に扱っていることから、単純に接客していれば、それだけで売れるというものではなく、売上を伸ばしていくための創意工夫が求められる環境です。

 

そのため、実務自体が絶好のトレーニングの場となっています。実際、ブルガリの商品を上手に売れるだけのスキルが身に付けば、それは、どのブランドに行っても通用するので、同業他社へ転職する時にも有利です。

 

(転職市場においては、ブルガリ出身者というのは評価が高いので、好条件を提示されることが、珍しくないです。)

 

キャリアアップという点に関しては、ブルガリ社内での昇進は、ポストが限られているため、なかなか難しいという現実がある反面、LVMH傘下になったことで、グループ内での転職が出来るようになったため、昇進のチャンスは広がっています。

 

ワークライフバランスについて

ブルガリ・ジャパンは社員のワークライフバランスに対する意識が高い会社であり、週休2日がしっかり確保されているうえ、有休についても、取りやすくなっています。有給の取得率については、人事部が厳しく管理しているので、今後も、状況が悪くなることはないでしょう。

 

ただし、販売職に関しては、客商売ということもあり、配属先の店舗の忙しさや、店長の考え方によって、状況が変わってきます。

 

たとえば、繁忙店やスタッフの少ない店舗だと、残業や休日出勤が増えることになり、店舗によっては月平均30~40時間程度の残業が発生しているケースもあります。

 

LVMHグループ傘下になってからは、店舗スタッフの残業時間についても、削減する方向で動いてはいますが、実際には、それほど大きな変化は見られていないのが現状であり、販売職として転職する時には、注意が必要です。

 

気になる人は、自分が勤務することになる店舗の状況において、事前に確認しておくようにしてください。(会社側に問い合わせても、こういった耳障りの悪い情報は、それとなくお茶を濁される可能性があるので、転職エージェントに聞いたほうが確実です。)

 

女性の働きやすさについて

ブルガリ・ジャパンにおける従業員の女性比率は約60%と、非常に高いのですが、その大半は店舗スタッフとなります。(販売職における男女比率は2:8となっています。)

 

その一方で、ヘッドオフィスにおける女性社員の比率は低めであり、女性社員が会社の中枢を担えるようになるには、まだまだハードルは高い状況と言えます。

 

子育て支援体制については、産休、育休、短時間勤務といった制度が一通り用意されていますが、実際にどれだけ活用出来るかどうかというのは、所属先の店舗・部署によって、状況が異なってきます。

 

以前に比べると、制度の利用率がアップしており、産休後に復帰する社員が増えてきていますが、出産に合わせて退職することを選ぶ人が少なくありません。

 

特に販売職の場合、よほどの理由がない限り、土日に休みを取ることは出来ないですし、イベントなどで一日拘束される日があるなど、自由が効かないため、子育てと仕事を両立させるというのは、かなり大変な状況です。

 

ブルガリ・ジャパンの転職先としての価値

ここまで、ブルガリ・ジャパンの就労環境について、様々な角度から見てきましたが、実力主義の会社なので、やり甲斐がある反面、何かと仕事に拘束されることが多い職場なので、プライベートや家庭を重視する人にとっては、不満が残る環境かもしれません。

 

そういった意味では、相性がハッキリ分かれる会社とも言えるので、どんな働き方を望むのか、自分の価値観と照らし合わせながら、ブルガリ・ジャパンへの転職を目指すのかどうか、判断するようにしてください。

 

ブルガリ・ジャパンの中途採用求人を扱っている転職エージェント

最後に、ブルガリ・ジャパンの中途採用求人を扱っている代表的な転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断について、相談してみるのもアリです。客観的な視点でアドバイスをしてくれるので、参考になります。

 

また、エージェントは様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人について教えてもらうのもオススメです。ブルガリ以上に魅力を感じる求人を紹介してもらえるかもしれないので、ぜひ、ブルガリのことと併せて、聞いてみてください。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。