日本たばこ産業株式会社の中途採用事情

日本たばこ産業株式会社の中途採用事情

 

このページでは、日本たばこ産業の中途採用求人の傾向、及び社員の年収、就労環境についてまとめていますが、内容については、幾つか注意点があります。まず、今現在、中途採用の求人については、製薬事業が中心となっています。

 

たばこ一本の事業構造から脱却するために、医薬事業に参入したのが1987年、その後、開発中止が相次ぎ、収益の柱となる新薬が生み出せないまま、赤字経営が続いていましたが、2012年に米国で承認された抗HIV剤『スタリビルド』をきっかけに、黒字に転換。

 

その後、抗がん剤『メキニスト』が承認されるなど、安定的な利益が望める状況になってきました。この後にも、上市が予定されている製品が複数存在するなど、長年の研究の成果が出てきていますが、その成果を自信に、研究開発投資をさらに増強しています。

 

こういった背景があるため、人材採用に関しては、製薬事業が大半を占めるというわけです。たばこ事業関連では、殆ど、転職のチャンスはありません。そのため、このページでまとめている内容に関しても、製薬部門を中心としていますので、注意してください。

 

日本たばこ産業における中途採用の求人傾向

中途で募集対象となっているのは、創薬研究、薬制薬事、事業開発ライセンス、臨床開発モニター、臨床薬理、製剤研究、製造プロセス研究、基礎科学研究など、研究開発職が中心となります。

 

いずれの職種においても、即戦力とみなされるだけの経験・知識を有する人材のみを、採用するとしているので、転職のハードルはかなり高いです。

 

人間性や語学力、コミュニケーション能力も重視されているので、日本たばこに採用されるには、該当業務に精通していることはもちろんのこと、様々な条件を満たすことが必須と考えてください。

 

なお、研究開発職以外では、日本たばこ産業は法務系スタッフを増強しているため、法科大学院修了生や司法試験予備試験合格者を積極的に募集しています。職務経験は不問としているので、実務未経験という人でも応募可能です。

 

また、営業、マーケティング、経理財務、人事、法務、広報、経営企画、海外事業企画といった職種においても、募集がかかることがありますが、求人の発生頻度は、研究開発職と比べるとも、低めです。(営業については、やや高頻度といった感じです。)

 

求人情報の入手方法について

日本たばこ産業では、公式サイト内において、キャリア採用ページが開設されており、そちらのページにおいて、募集要項、及び、求人の一覧について確認することが出来ます。
https://www.jti.co.jp/recruit/career/index.html

 

また、日本たばこ産業は、中途採用に関しては、転職会社経由でも、募集をかけており、こちらから求人情報を入手することが可能です。

 

どちらでも、入手出来る情報は一緒ですが、転職会社の場合、様々な企業の求人情報を確保しているので、日本たばこ産業の求人を、別の会社の求人と比較・検討してみたいといった時には、便利です。

 

このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。

 


転職会社の場合、たばこ事業の求人も扱っています。営業、エリアマネージャー、マーケティング、物流管理、生産管理、品質管理など、募集がかかっている職種の幅も広いので、興味がある人は、チェックしてみてください。

 

日本たばこ産業の年収・給与制度について

日本たばこ産業に勤務する社員の年収ですが、幾つか具体的な事例を挙げると、以下のようになります。(職種別に羅列しておきます。)。

 

日本たばこ産業の社員年収

  • MR 23歳 年収400万円
  • MR 30歳 年収650万円
  • MR主任 38歳 年収800万円
  • 製造 25歳 年収500万円
  • 製造 29歳 年収700万円
  • 製造 34歳 年収800万円
  • 営業事務 27歳 年収750万円
  • 一般事務 29歳 年収600万円
  • 経理財務 27歳 年収650万円
  • 経理財務 28歳 年収800万円
  • 経営企画 27歳 年収800万円
  • 営業企画 32歳 年収850万円
  • 開発部長 50歳 年収1400万円
  • 人事 マネージャー 26歳 年収600万円
  • 法務 主任 33歳 年収900万円

 

売上規模であれば、日本有数の会社なので、給与水準は同業他社よりも高めです。職務制度によるグレード給が採用されていますが、同時に年功序列型で、勤続年数・年齢に応じて給与が上がる会社なので、50歳以上の社員の給与はかなり高いです。

 

残業代が全額支給、海外赴任時の年収は、赴任前の給与の1.5~2倍など、条件面としては、かなり恵まれている会社です。

 

各種手当に関しては、地域手当と住宅手当が大きなものとなります。居住地(都市部、地方)や結婚の有無によって支給額が異なるので、社員間の差が大きいのですが、いずれにしても、かなりの額になります。

 

賞与は年2回、個人評価と会社業績をベースに支給額が算出されるため、年ごとの変動はありますが、5~7ヶ月分の間に落ち着くことになるので、こちらも高額です。

 

役職なしの一般社員に関しては、会社業績の要素が強いため、ほぼ全員一律ですが、管理職になると、個人評価がメインとなるので、個人差が生じることになります。

 

昇給については年1回あり、約8千円は固定で増額となり、勤続年数・年齢に応じて、プラスαが見込めるという状況です。

 

福利厚生に関しても、日本たばこ産業は、各種保険完備、企業年金、持ち株制度、介護費用補助制度、カフェテリアプラン等、極めて充実した内容となっています。(配偶者海外転勤休職制度も設定されています。)

 

日本たばこ産業株式会社の人事評価・昇給制度

日本たばこ産業では、半期ごとに個人で設定した目標の到達度をOJT定型シートに記入、その内容に基づいて、上司が1次評価を行い、その後、マネジメントレベルにおける評価者会議によって賞与と昇給額が最終的に決まるという評価制度が導入されています。

 

しかし、現状においては、社内でバランスを重視して、殆どの一般社員が標準評価となり、どれだけ成果を上げても、管理職になるまでは横並びの状況となっています。

 

そのため、仕事が出来る人にとっては、不遇な面がある体制となっていますが、日本たばこ産業は、待遇面が良いことに加えて、逆に言えば、普通に仕事をしていれば、悪い評価を受けることはないという安心感もあるため、社員の不満度というのは、決して高くはありません。

 

特に、研究開発のように、何年も目に見える成果が出ないような仕事の場合、短期的に結果を求められることがないというのは、一つの方向性を継続して追求出来るということで、ある意味、日本たばこ産業の強みになっているとも言えます。

 

成長環境について

日本たばこ産業は社内の教育制度に力を入れており、論理的思考やプレゼンスキルといった汎用的なビジネススキルを磨くための研修から、品質・安全等、実務スキルを学ぶための研修、外部コンサルタントを招いたワークショップまで、様々な学習機会が用意されています。

 

近年では、特に英語研修に力を入れており、英会話教室が開催されているほか、留学制度も用意されています。日本たばこ産業においては、英語が出来る人が出世しやすい傾向があるため、社員の学習意欲は高く、多くの人が活用しています。

 

また、日本たばこ産業は、社員のチャレンジ精神を尊重する風土がある会社なので、自ら手を挙げれば、様々な仕事を担当することが出来ますし、その過程においては、周りからのフォローも受けられるので、成長意欲が高い人にとっては、理想的な環境です。

 

先ほども触れたように、日本たばこ産業は、結果に対する追求度が厳しい会社ではないので、失敗を恐れずにチャレンジ出来るということもあります。

 

ただし、成果を出さなくても咎められることがないという状況に慣れてしまうと、気付かないうちに、自分に甘くなってしまい、中だるみのような状態に陥ってしまうので、セルフマネジメントの意識は重要です。

 

なお、こういった社風の日本たばこ産業のなかでも、海外事業部門においては、外国人スタッフも加わることもあり、成果に対するこだわりは強いです。

 

ワ―クライフバランスについて

日本たばこ産業は、社員のワークライフバランスに対する意識が高く、就労環境が整備されている会社です。ノー残業への取り組みのほか、フレックス、テレワーク、在宅勤務等、働き方の選択肢が豊富で、誰でも気兼ねなく利用することが出来ます。

 

有給については、年間15日以上の取得が義務付けられており、取得しないと、自分自身、及び、マネジメント側の勤務評価が下がることになるぐらい、徹底しています。長期休暇についても、積極的に取得することが奨励されています。

 

部署ごとに、業務内容・忙しさが違うため、就労環境に関しても、違いがありますが、管理職は、ワークライフバランスに対する教育を受けており、会社全体として、社員がプライベートの時間をしっかりと確保出来る環境となっています。

 

女性の働きやすさについて

日本たばこ産業は、女性のキャリア開発に力を入れており、男性と同じように、重要度の高い役割を担って、活躍することが出来ます。管理職に昇進している女性も多く、キャリア志向の強い女性にとっても、良好な環境です。

 

また、日本たばこ産業は育児支援体制も、非常に充実しています。産休・育休が整備されていることはもちろんのこと、保育料補助、延長保育補助、ベビーシッター代補助など、金銭的な補助が非常に大きいです。

 

働き方においても、時短勤務やテレワークを通じた在宅勤務制度が利用出来るほか、家庭の事情を考慮したうえでの異動が認められているなど、多様な選択肢が存在します。

 

これらの制度は、男性も女性と同じように、利用することが可能であり、フォロー体制は、間違いなく日系企業のなかでも、郡を抜いて優れています。

 

一部、制度が浸透しておらず、フレックス勤務を選択するも残業に追われ、ベビーシッターを活用しながら何とか両立しているような社員も存在しますが、これは例外的であるとともに、会社側も状況改善に取り組んでいるので、年々、こういった職場は減少傾向にあります。

 

子育てしながら活躍している女性管理職も多いなど、日本たばこ産業は、女性にとっては、間違いなく働きやすい会社と言えるでしょう。

 

日本たばこ産業の転職先としての価値

たばこと聞くと、マイナスのイメージを持つかもしれませんが、日本たばこ産業は、その社名に反して、医薬品メーカーとしての地位を確立しつつある企業であり、将来性は十分にある会社です。

 

既存事業である、たばこ事業が、そうはいっても、安定した収益を確保していることもあり、豊富な資金力を武器に、医薬品の研究開発に取り組めるというのも、大きなメリットです。

 

元々、売上高・利益高が日本有数の一流企業ですし、それに見合った待遇が受けられる会社でもあるので、転職先候補として検討するだけの価値が十分にあります。特に、製薬業界での転職を考えている人にとっては、有力候補の一社と考えて間違いなしです。

 

もちろん、誰にとっても満足出来る完璧な会社というのは存在しないので、そこは、自分自身の価値観と照らし合わせながら判断すべきです。日本たばこ産業が、自分が求める条件を満たす会社なのか、じっくりと考えてみてください。

日本たばこ産業の中途採用求人を扱っている転職会社

下記に、日本たばこ産業の中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、より詳しいことを知りたいということであれば、直接、問いあわせてみてください。

 

また、彼らは転職のプロなので、日本たばこ産業への転職を目指すべきかどうか、判断に迷うようであれば、意見を求めるのもアリです。客観的な視点で冷静にアドバイスしてくれるので、参考になります。

 

もしかしたら、日本たばこ産業は自分には合わないという結論になるかもしれませんが、その時には、別会社の求人を紹介してもらうことが可能です。転職先候補となる会社を決めるうえでは、何かと役立つ存在なので、うまく活用してください。

 

 


※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。