マレーシアの会計士求人

日本の公認会計士の資格を活かして働けるような仕事を、マレーシアで探す場合、日系企業の経理財務部門、もしくは日系企業をサポートするコンサルティング会社が、主な転職先候補となります。会計事務所として、勤務するのは難しいです。

 

マレーシアの会計士求人

 

マレーシアで監査を行うには、勅許会計士としてマレーシア会計士協会に登録する必要がありますが、日本の公認会計士では、勅許会計士とは認定されないためです。

 

勅許会計士になるには、マレーシアの大学で、会計学の学士号を取得した後、(マレーシア国内の)監査法人で3年間の実務経験を積む、もしくは英連邦諸国の職業会計士団体において会計士の資格を取得する必要があります。

 

また、マレーシア会計士協会が実施する会計士試験に合格するという方法もありますが、非常に難易度が高い試験であり、この方法で勅許会計士になる人は、全体の1%未満です。

 

つまり、マレーシアで会計士になるというのは極めて、現実性が低いことであり、そのため、日本人の会計士というのは、冒頭で触れたように、日系企業で勤務しています。

 

こういった背景があるため、このページでは、日系企業から発生している、マレーシア勤務となる求人の探し方について、お伝えします。

 

※補足

マレーシアの企業に就職したいということであれば、現地の転職エージェントに相談するのがベストです。下記のエージェントは大手なので、相談先として最適です。
HAYS Recruiting
Ranstad
ROBERT WALTERS

ただし、労働ビザの問題があるので、日本人が雇ってもらうのは至難の業です。当然ですが、自国民を優先的に採用するため、現地の人達よりも、よっぽど採用するだけの価値があると思わせるだけの実力が無ければ無理です。

また、仮に採用が決まったとしても、マレーシアの給与水準は、まだまだ日本に劣るので、現地企業に就職するぐらいだったら、日系企業の駐在員として働いた後が、実入りは上です。そのため、敢えて、現地企業で働くことを選択する人は、ゼロに等しい状況です。

なお、日系企業を嫌って、現地の会社を選ぶ人もいますが、そういった人達の大半はシンガポールで働いています。シンガポールは給与水準が高いので、挑戦するだけの価値が十分あります。

下記のページに、シンガポールの求人情報の入手方法をまとめてありますので、興味がある人は、こちらも参考にしてください。

 

日系企業から発生している、マレーシア勤務となる求人情報の探し方

少し、話が横にそれましたが、それでは、日系企業から出ている求人の探し方について、お伝えしていきます。

 

日本国内で採用されて、駐在員としてマレーシアに派遣されるというキャリアパス、及び、現地採用扱いで入社するというキャリアパス、二つの方法があり、それぞれ、求人情報の入手方法が違ってきます。

 

前者の場合、海外勤務希望者に対する転職支援を得意とする転職会社に登録して、自分が希望する条件に合う求人を紹介してもらうこと、後者の場合、マレーシアで発生している求人情報をまとめて掲載している転職サイトをチェックするのが、最も効率が良い方法となります。

 

<海外勤務希望者に対する転職支援を得意とする転職会社>

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 

<マレーシア現地採用の求人情報が掲載されている転職サイト>

 

転職会社に関して、少し補足をすると、リクルートエージェント、JACリクルートメント、ビズリーチは、あらゆる業種・職種の求人を扱う総合転職会社、マイナビ会計士、ジャスネットキャリアは財務経理・会計税務分野専門の転職会社です。

 

それぞれ、特徴が異なりますが、マレーシアに事業拠点を置く日系企業、コンサルティング会社からの求人を押さえているので、会計士のスキルを活かせる仕事を探す時には、頼りになります。

 

※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。

 

そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。

 

なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。

 

特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)

 

現地採用よりも、海外勤務のほうが、給与が高いことに要注意!

マレーシアで発生している求人の傾向としては、経理財務部門の責任者(マネージャー)を募集する求人、もしくはM&A、事業開発業務を担当出来る人材、管理会計業務担当出来る人材を募集する求人が中心となり、これは海外勤務求人、現地採用求人、どちらでも一緒です。

 

ただし、待遇面が大きく変わってくるので、注意してください。結論から言えば、海外勤務を狙うことをオススメします。現地採用の場合、給与は現地の水準が適用されますが、先ほども触れたように、マレーシアの給与水準は日本を下回ります。

 

マネージャークラスなので、マレーシアの水準で言えば高額となりますが、それでも日本円換算で25~50万円といったところです。

 

一方、海外勤務の場合、日本で採用されるので、給与水準は日本のものとなりますし、海外勤務手当が支給されることになるので、年収1000万円前後は十分に見込めます。(少なくて800万円、ポジションによっては、1500万円オーバーも、珍しくありません。)

 

また、社員の安全を確保するという観点から、マレーシアでの住居を会社が用意してくれることが多く、家賃も会社持ちです。現地採用の場合、こういった待遇は受けられないので、さらに差が付くことになります。

 

(外国人ビジネスマン向けの高級マンションなどに住むケースが多いので、日本よりも、生活水準が上がる人が多いです。)

 

ちなみに、海外勤務者を雇用するコストは企業側にとって大きく、このコストを押さえるために、現地採用枠を増やしているというのが実情なので、転職する人間にとっては、あまりメリットはありません。

 

そのため、日本国内で、マレーシア勤務を前提とした求人を探すことを、オススメします。会計士というのは、専門性の高いスキルですから、うまく活かせば、好条件の仕事に就くことが出来ます。是非、色々とチャンスを模索してみてください。