保証人がいなくてもタクシードライバーになれますか?

 

現在、タクシードライバーを検討している人が、実際にタクシー会社の求人に応募したり、問い合わせたりすると、『保証人』が必要と言われるケースが多いと思います。

 

保証人と言うと、借金が連想されるような感じがして、何やら怪しげで、納得がいかない気分になる人もいるかもしれませんが、なぜ、タクシー会社は、この『保証人』に、こだわるのでしょうか?

 

もちろん、それは合理的な理由があります。このページではタクシー会社における、保証人の位置づけについて、解説していきます。また、保証人を立てられない時の対処策についても、まとめていますので、参考にしてください。

 

人命に関わる損害の担保

まず、保証人が必要とされる理由についてですが、車を使用するということで、他の業種に比べて、人命にかかわることが多いためです。

 

あってはならないことですが、仮に事故を起こして、自分自身が大怪我を負ってしまい、搬送先の病院で、自分で受け答えが出来ない時の身元確認、あるいは、集中治療室に入ることになった時に、身内のみの入室許可が許されている場合における、連絡手段としての役割などがあります。

 

もし、仮に履歴書のみでの入社となった場合、万が一のアクシデントにおいて、タクシー会社だけでは対応が出来ない場合があるため、人命を第一に考える会社では、身元の確認といった意味で『保証人』を付けることを、義務づけています。

 

つまり、保証人というのは、タクシードライバーのことを考えての制度ということになります。保証人なしでも入社可としているタクシー会社というのは、この安全性に対する意識が低いとも言え、何かあった時の対応には不安が残ります。

 

最近は、タクシードライバーも人手不足となっており、人材を確保するために、条件を緩くするところもありますが、個人的には、こういったタクシー会社で働くことは、あまりオススメしません。

 

自分を守るという意味でも、保証人を用意したうえで、働くことを推奨します。(保証人になってくれるような人がいないという場合には、保証会社を使うという選択肢もあるので、ここは後ほど、改めて触れていきます。)

 

会社に対する損害の担保

次に会社に損害を与えてしまった場合の保障という意味があります。いくら面接での印象が良かったとしても、本当の意味での人となりというものはわからないものです。

 

タクシーというのは、仕事がら、大小、様々なトラブルが起こりえるのですが、『保証人』を介することで、当の本人に自覚が芽生えることも事実です。いい加減な勤務の防止という意味でも、タクシー会社は、『保証人』を付けることを、必要としています。

 

※補足
ちなみに、仮に本人のミスで、会社に損害を与えてしまったとしても、それが過失であれば、ドライバーが責任を負わされることはありません。(これは法律的にも、認められていません。)

 

ですから、実際に保証人を加えて、保障うんぬんという話になることは、まずありません。上記で書いたように、あくまでもドライバーの意識付けという要素が強いです。

 

また、保証人になってくれる人がいるということは、当人の人間性を担保することにもつながるので、そういった意味でも、タクシー会社は保証人を義務づけています。

 

(誰からも、断られる人というのは、どんな人間かということをイメージすれば、この趣旨が分かると思います。)

 

金銭の担保

タクシードライバーは仕事の関係上、現金に触れることが多い仕事であり、しかも、その現金の管理は、当人に任されることなるので、他業種と比べても問題が起こりやすいと言えます。そのためタクシー会社としては、担保の意味を込めて、保証人制度を取っています。

 

また、タクシードライバーになるには、2種免許が必要ですが、持っていない人に対しては、会社が費用を負担して、免許を取得するというのが、一般的なパターンですが、これは数十万円という金額になります。

 

また、実際に勤務を始める前に、導入研修などが行われますが、ここでも、会社には経費が発生しますし、研修中も日当という形で給与が支払われるので、こうやって見ていくと、タクシー会社はドライバーを雇う時には、最初に、かなりの持ち出しがあります。

 

(ちなみに、研修中の給与については、『貸付』という形で会計上、処理されています。)

 

タクシー会社としては、当人がタクシードライバーとして勤務を始めた後、売上が上がらないままだと、赤字が続くことになります。

 

さらに、最悪のケースとしては、2種免許だけ取得して、そのまま退社してしまうといったこともあります。こういった時の補償として、『保証人』が必要となります。

 

タクシー会社における保証人制度というのは、乗務開始後2年間というのが区切りとなり、この間に売上をあげて、会社に利益をもたらす状態になれば終了となり、その後は保証人なしで働き続けることになります。

 

どのような人が保証人になってくれるのか?

では、タクシードライバーの保証人になる人というのは、どんな人なのでしょうか。定職があり収入が安定していれば、誰でも保証人になれますが、親族にお願いするというドライバーが大半です。(続いて、友人となります。)

 

ただし、保証人制度には、年齢制限があり、これはタクシー会社によっても違いますが、一般的に65歳以上の人が、保証人になるのは難しいです。

 

保証会社

タクシー会社では、保証人は絶対的に必要な存在であり、特に大手だと、保証人がいないと、即不採用となってしまいます。(逆に考えれば、それだけしっかりとした考えのもと、会社の経営を行っているということなので、採用後は安心して働けるというわけです。)

 

しかし、なかには、どうしても保証人が見つからないという人も出てくるでしょう。そういった時には、働きたいと思っているタクシー会社に相談してみてください。正直に事情を伝えて説明すれば、印象がだいぶ違うので、会社側も親身になって対応してくれます。

 

また、最近では、タクシードライバーの保証人代行サービスを行う会社が出てきています。これは、賃貸で物件を借りる時と同じようなものです。契約期間は2年間、その間、毎月の掛け金を支払うことで、個人の補償を代行してくれます。

 

賃貸物件と一緒で、タクシー会社ごとに、利用する保証会社が異なるので、個別に確認するようにしてください。なお、保証料については、2年間で、2~4万円というのが、一つの目安となるようです。

 

まとめ

ここまで、タクシー業界における『保証人制度』について、お話してきました。この業界特有の制度なので、分かりづらいかもしれませんが、タクシードライバーとして働くうえでは、『保証人』の問題は避けられないということを、覚えておいてください。

 

決して変な制度ではなく、ハードルの高いことでもないので、それほど心配する必要はなしです。