もし、あなたが期間工の仕事に興味を持っているのであれば、これまでに、ネットの情報を色々と調べていると思います。きっと、『期間工 ブラック』というキーワードで検索をかけたことも、あるのではないでしょうか。
このページでは、実際にどうなのか検証していきますが、いきなり結論から言えば、期間工はブラックではなく、ホワイトです。その理由を、給与、待遇、人間関係、職場環境という、4つの視点からお伝えしていきます。
期間工は高給与の仕事
まず、大切な給与について。求人情報に掲載されている給与額に、嘘偽りはありません。本当に400万円、500万円といった金額を稼ぐことができます。働いた後で給与額を見て、提示された金額と違うということはないので、そこは安心してください。
ただし、注意が必要なこともあります。求人情報に提示されている給料のなかには、例えば慰労金を含む、皆勤手当を含む、深夜手当を含むといった、諸手当を含んだ合計金額が記載されている場合があることです。
こういったものが含まれているのかどうかで、実際の手取り額は月収単位で10万円ぐらい違ってきます。(当然、手当が含まれていないほうが、より高給与ということになります。)
こういったことがあるため、募集要項の内容については、細かいところまで、注意して読むようにしてください。
とはいえ、慰労金、皆勤手当、深夜手当といった諸手当は、欠勤や遅刻、早退などをせず、シフト通りきちんと働けば、必ず付いてくる手当なので、基本、額面通りと考えられます。
期間工の場合、こういった各種手当がしっかりと付くので、ブラックとは到底言えません。(業種を名指しするのは控えますが、正社員でも、手当がゼロという仕事は珍しくありません。)
慰労金、皆勤手当、深夜手当のほかにも、入社祝い金、更新特別手当、食費補助、赴任手当といった、数種類の手当が付くケースもあり、一般企業の正社員以上に高待遇です。
期間工は福利厚生も手厚い
期間工は、福利厚生も手厚いです。住居は1Rが用意されており、寮費、光熱費が無料です。また、生活に必要な家具家電(TV・冷蔵庫・冷暖房など)や寝具まで完備されているところが、ほとんどです。疲れを癒せる大浴場や、食堂もあります。
寮から工場までは、会社運営の無料バスがあり、通勤も苦になりません。きれいなマンションかどうかは、会社にもよるので、ここは要確認となりますが、いずれにしても、不満に感じることはないでしょう。
ちなみに、日産の横浜にある寮は、ほぼ新築で、かなりグレードが高いです。
人間関係の煩わしさ(わずらわしさ)がない
期間工は、仕事がら黙々と作業することが多いので、人間関係に対する煩わしさというのは、あまりありません。人と話すのは、せいぜい休憩の間の 10分程度の時間なので、人間関係に関しては、けっこう気楽です。
上司との関係性においても、期間工として働く会社というのは、大手メーカーなので、ハラスメントが横行しているということもありません。
職場環境や衛生環境、コンプライアンスなどはしっかり守るように、教育されているので、上司から細かく声かけをしてくれるなど、かなりケアは行き届いています。仕事に対する悩みがあったら、上司に相談する機会も設けられていますし、きちんとフォローしてもらえます。
時間厳守さえ守れば、働きやすい職場
最後に職場環境についてですが、時間にはとても厳しいです。作業時間や行程が明確に決まっているため、遅刻は厳禁です。そのぶん、就業時間が終わったら、即、作業終了となります。
残業が必要であれば、残業手当として、給与に反映されるため、サービス残業は一切発生しません。一般企業では、サービス残業が当たり前にあることを考えても、期間工というのは決してブラックではありません。
なぜ期間工はブラックと揶揄されるのか?
以上のことから、期間工は高収入・高待遇が約束されており、一般企業の正社員以上に優遇されていることがわかります。では、なぜ、ブラックな印象があるのでしょうか。
そこには、単純作業のみの人間らしくない仕事内容、特別なスキルがいらないので、性格に難がある人がいる、寮という名の粗末なタコ部屋生活、期間工は仕事がきついわりに貯金出来ない、いつクビを言い渡されるか分からない、といったイメージがあるからです。
でも、ここまで読んで頂いたあなたにはお分かりになると思いますが、期間工の実情というのは、こういったイメージとは、全く違います。
単純作業に向き不向きがあるのは事実ですが、決して単純作業が人間らしくないということにはなりません。黙々と作業することが好きな人には、まさに適材適所です。
性格に難がある人は、期間工に限らず、どこの社会にもいるので、これもたいした問題ではありません。
また、寮は1人1部屋(もしくは相部屋)が与えられるので、タコ部屋にも該当しません。(ただし、寮の良し悪しについては、会社や配属先によって当たりはずれがあるので、こればかりは運次第という一面はあります。)
貯金出来ないという指摘も的外れです。上記に挙げたような諸手当を含んだ給与は、社会保険を差し引いた手取りにしても高額な収入で、なおかつ、住居費、光熱費がかからないため、支出が抑えられることを考慮すると、収入の多くを貯金にまわすことが出来ます。
実際、筆者も1年間で300万円以上の貯金が出来ました。
今は、正社員として働いていますが、これだけの金額を貯めるというのは、まず無理です。給料こそ、期間工の時よりも上ですが、家賃や光熱費が自腹なので、ここまでお金は余らないです。
唯一、的を射ている指摘というのが、いつクビを言い渡されるか分からないということです。期間工はおおむね6ヶ月単位での契約となり、このまま働き続けたいという時には、契約を更新することになります。
基本的には更新できますが、不景気の時には、その限りではありません。景気に左右されるため、期間の定めなく、ずっと働きたいという人には、最初から期間工は不向きです。
継続した雇用に就きたいのであれば、期間工として働きながら、正社員登用を目指すか、期間工ではなく、別の職種で正社員を目指すかの2択となります。