期間工というのは、特別なスキルや知識が要求される仕事ではないので、誰にでも出来ますが、そうはいっても、やはり向き・不向きというものはあります。
向いていない人が、仕事を始めると、後悔することになりかねないので、このページでは、どんな人が期間工に向いているのか、逆に、どんな人が向いていないのかということについて、お伝えしていきます。
期間工に向いている人
期間工は、体力に自信があって、忍耐強いという人に、向いている仕事です。実際、学歴や職務経験などを問われることがなく、体力があって健康な人であれば、採用される仕事です。
業務には複雑なものが少なく、どの工場に配属されても、2週間~1ヶ月程度で仕事に慣れるので、企業側も、能力よりも、根気よく働けるかどうかということを、重視する傾向があります。
また、期間工の仕事は単調なものが多く、勤務経験が長い人でも、一日中ビス回しや、バリ取りといった単純作業にあたることになるので、同じ作業を繰り返しても、苦にならないということも、重要な要素です。
でも、それでいて、ラインの仕事は、秒単位で行うことになり、かつ、正確性が求められるので、単純作業の繰り返しのなかでも、集中力を保てる人、作業をいかに効率化していくかといった工夫が出来る人も、期間工の仕事が向いているタイプと言えます。
短期間でまとまったお金を稼ぎたい人にも、オススメの仕事
期間工は、日給自体が高いうえ、満了慰労金や満了報奨金、諸手当(赴任手当、皆勤手当、交代手当、帰任旅費、食事補助)が支給されるので、まとまったお金を稼ぎたい時には、このうえない仕事と言えます。
個室(もしくは相部屋)の寮が、光熱費込みで、無料で利用出来るようになっており、生活費もかからないので、なおさらです。
収入が多いうえ、支出を押さえられる。こんな職場は、なかなかありません。ざっくりした計算ですが、少なくても月30万程度、年収400万程度のお金は、確実に稼げますし、期間満了で辞める時には、50~100万円程度の慰労金をもらえます。
応募の過程もシンプルですし、採用が決まったら、すぐに働けるので、とにかく今すぐお金を稼ぎたいという人には、期間工の仕事はオススメです。
一流企業の正社員になりたい人にとっても、期間工は狙い目の仕事
ちなみに、期間工を募集するメーカーの大半は、正社員登用制度を設定しており、真面目に働いていれば、期間満了後、正社員として採用してもらえる可能性が、十分にあります。(採用試験を受ける必要はあります。)
期間工を雇うメーカーというのは、大手ばかりなので、正社員になれば、充実した待遇・福利厚生を受けながら、働くことが出来ます。
大手メーカーの正社員になれるチャンスというのは、そんなに無いので、期間工→正社員というのは、穴場的なルートと言えます。
人付き合いが苦手な人に、オススメの仕事
期間工の仕事は黙々と行うものが多く、1つの作業に専属で従事することになるため、職場の人間関係は、あまり密なものとはなりません。
そのため、周りの同僚や上司と、常にコミュニケーションを取りながら仕事をすることに、精神的な負担を感じやすい人、人と関わらずに済む仕事を好む人に、最適の職場と言えます。
補足:仕事の好き・嫌い
期間工という仕事の向き・不向きを考えるうえでは、自分が作る製品に対する関心の度合いというのも、何気なく、重要な要素となってきます。
たとえば、自動車工場で働くのであれば、車が好きな人のほうが、仕事を楽しめると思いますし、興味があるだけに、仕事の内容も覚えやすいので、やりやすいと思います。
実際、自動車メーカーで働く期間工には、「車が好き」という理由で、その仕事を選んだ人が少なくありません。
逆に、向いていない人は?
ここまで、期間工という仕事に向いている人について、見てきましたが、逆に、期間工に向いていない人というのは、どういった人なのでしょうか。
まず、期間工は体が資本の肉体労働であるため、体力に自信のない人には不向きです。検査など、あまり体を使わない業務もありますが、必ずしも、そういった業務に就けるとは限りません。また、どの業務においても、立ち仕事となり、体力を使うことには変わらないです。
ちなみに、工場の作業というのは、一歩間違えると、怪我をするリスクがあります、会社側は、スタッフの安全面には、十分に配慮していますが、それでも、人間の行う作業である以上、ミスは絶対に生まれてしまいます。
そのミスが怪我を引き起こす原因になることもあるので、注意力が散漫な人には、不向きの仕事と言えます。
交代勤務に対応出来るかどうかも重要
期間工は基本的に交代勤務です。日勤と夜勤を繰り返すため、生活のリズムが崩れやすいというデメリットがあります。
体調を自己管理出来る人でないと、体を壊しやすいですし、そうなると、仕事そのものが出来なくなるので、ここも、期間工という仕事を選ぶうえでは、重要な要素です。体調管理が出来ない人には、出来ない仕事と捉えてください。
また、勤務時間の絡みで言えば、深夜や早朝に働くことが嫌な人だと、期間工は、向いていないです。
安定した仕事を求める人には、不向きな仕事
直接雇用とはいえ、非正規で期限付きの期間工は、経済情勢や、企業が不況に陥った場合など、外的要因で解雇されることがあります。
雇用契約を結ぶ時に、契約書を見れば分かりますが、企業側が簡単にクビを切れるような契約内容になっているので、使い捨てではなく、安定して長期的に働きたいと言う人には、むかない雇用形態です。(期間工の雇用形態は、契約社員に該当します。)
自宅から通えない人は、集団生活が苦にならないかどうかをチェック
期間工として働ける工場というのは限られており、自宅から通えるという人は少ないと思います。そのため、会社の寮で暮らすことになりますが、個室寮であればともかく、相部屋になる場合には、プライベートが制限されるので、それが耐えられるのかどうかというのが、重要です。
また、個室寮であったとしても、食堂などの共有スペースでは、人との関わりが生まれることになり、自宅で暮らす時と比較すれば、他人と接する時間が増えるので、集団生活が苦手な人だと、続けるのは厳しいと思います。
ラインでの仕事についていけないかも?
実際に期間工として働くとして、問題なく仕事をこなせるのかどうか、不安に感じる人もいるかもしれませんが、この点については、まず問題なしです。多少の個人差はありますが、2週間くらいすれば、一通り、仕事をこなせるようになります。
こらえ性がない人、特段に心配性な人だと、作業に慣れる前に心が負けてしまい、1、2日で辞めてしまう人もいます。実際に、すぐに辞める人が、どの工場でも出てきますが、必ず慣れるので、過度な心配は不要です。
もし、期間工として働き始めて、この仕事は、自分には問題ないかもと思った時にも、2~3週間ぐらいは、とりあえず我慢して、続けてみてください。向いている、向いていないという判断を下すのは、それからです。
辞めたくなった時には、上司に相談する
2週間勤めて、それでも、きつい、つらい、辞めたいという気持ちが強くなるようであれば、すぐ辞めるという行動に出る前に、一度、直属の上司に相談してみてください。相談することで、配置換えをしてもらえることもあります。
職場としても、期間工に突然辞められては困りますし、向いていないことを続けて、問題を起こされたら、もっと困ります。無理なく働き続けられるように、配慮してくれるので、遠慮なく相談してみてください。