MRは重労働って本当?

 

MRという聞くと、辛い・きつい仕事とイメージする人が多いと思います。実際、ネットで『MR 労働環境』、『MR 就労環境』といったキーワードで、検索をかけると、こういった内容のサイトがたくさん出てきます。

 

そういったサイトで書かれている内容は、ウソや誇張ではなく、真実なのですが、その反面、『実はそうでもない』、『言うほど、実はキツくない』という要素もあるので、このページでは、そういったことに触れてみます。

 

MRという仕事を多面的に見る一つのきっかけとして、読んで頂ければ嬉しいです。(MRというのは、世間的に言われるほど、悪い仕事ではないです。)

 

ポイント1:MRは決して朝から晩まで働き詰めではない

MRの場合、朝8時に出勤して、退社出来るのは19時ぐらい。ただし、クライアントのドクターの都合に合わせて、夜に会ったりすることもあるので、そうなると、終業時間はさらに遅くなり、家に帰るのは、21時、22時。

 

MRの労働時間を一般化すると、おおむね、こんな感じです。これを、そのまま労働時間に換算すると、11~14時間ということになり、この数字だけを見ると、まさにブラックそのものですが、MRの場合、この間、ずっと働き詰めというわけではありません。

 

MRというのは営業なので、顧客と会うのが仕事の基本となりますが、実際に顧客であるドクターや薬剤師と面会している時間は、1~2時間ぐらいです。あとは、車の移動時間や待ち時間です。

 

特に、待ち時間というのがくせ者で、これがMRという仕事の最大の敵とも言えるのですが、仕事が上手なMRだと、ドクターのスケジュールを把握して、出来るだけ待ち時間を短くしたり、待っている間に、内勤作業をしたりすることで、効果的に時間を使っています。

 

こうすることで、1日全体の労働時間を少なく出来るというわけです。ちなみに、待ち時間というのは、敢えて単純化すれば、ドクターの気分次第とも言える一面があります。

 

日頃から、良好な関係性を築いていれば、すぐに時間を取ってくれますし、事前に取っておいたアポについても、キチンと守ってくれます。

 

さらに、良好な関係を築くというのは、接待するといったことではなく(こういったことも重要だったりしますが・・・)、ドクターからの信頼を得るということですが、そのために最も効果的なことは、相手の時間を大切にすることです。

 

嫌われるMRというのは、たいした用事もないのに、とにかくドクターに会おうとするMRです。相手に繰り返し合うのが営業だと、会社から言われているのかもしれませんが、医者というのは、ただでさえ忙しい職業なのに、こんなことをされたら、一発で敬遠されます。

 

(出来る人ほど、時間のコスト感覚に優れているので、自分の時間を大切にしますし、だからこそ、自分の時間を無駄に奪う人を嫌います。)

 

ですから、本当に必要なことを、出来る限り短い時間で要点よく伝えるというMRは、ドクターからも好印象を持たれます。そして、これは無駄な営業活動を省くということにもつながるので、MRからすると、自分自身の時間を節約することにもなります。

 

MRのなかにも、こんなふうに時間管理を徹底することで、効率良く、仕事をこなしている人はいますし、そういった人ほど、売上をあげています。(朝から晩まで休みなしで働いている人ほど、結果を出していなかったりするものです。)

 

ポイント2:MRは実績を残せば、かなり自由

MRというのは、結果が全ての世界なので、予算(ノルマ)を達成していれば、会社も上司も何も言いません。通常、営業後は会社に帰って、報告書・日報を書くというのが基本ですが、実績を出していれば、『いつでもいいよ』といった感じで、やかましいことは言われません。

 

直行直帰を認めている会社も多いので、自由業的な感覚で、自分の好きなように、仕事をスケジューリング出来ます。出張にかこつけて、遊んでくるなんてことも許されます。

 

もちろん、結果を出せなければ、管理が厳しくなるので、そうなると、内勤の仕事が逆に増えたりして(上司とのMTG、書類の作成など)、労働時間が増えることになります。

 

ここは結果次第ということになりますが、MRが扱う医薬品・医療機器というのは、比較的売れやすい製品群なので、他の業種と比較しても、決して結果を出しづらいという業界ではありません。

 

(不動産会社、証券会社、生命保険会社など、医療業界よりもキツイ営業は、幾らでもあります。)

 

ただし、営業ということでいえば、メーカー系の営業と比較すると、かなりキツイです。余談ですが、営業で楽に働きたいということであれば、メーカーが一番でしょう。(ただし、給与はMRよりも低いです。)

 

ポイント3:接待・付き合いは少なくなっている

自社製品を採用してもらうために、毎晩、ドクターを接待して、土日はゴルフ。昔は、こんなことが日常茶飯事でしたが、今は、どんどん規制が厳しくなっており、接待の機会というのは、激減しています。

 

女性MRの数が増えて、無理に接待をさせようとすると、セクハラとして大ごとになりかねないということもあります。大手の製薬会社のなかには、接待を全面的に禁止するところも出てきました。

 

もちろん、そんな今でも、定期的に接待を行っているMRも存在しますが、1回あたりに使える金額は5000円ぐらいになっているので、昔のように、夜遅くまで、クラブで豪遊してなんてことは無くなりました。

 

お金で勝負出来るものではないので、結局、接待とは言っても、本当の意味での情報交換・交流といった意味合いになっており、そこに費やす時間も少なくなっています。

 

ポイント4:土日の講演会に対する代休が取れるようになっている

MRの場合、講演会・説明会のため、土日に働くことになるケースが多いのですが、最近では、平日に代休を取れるようにする製薬会社が増えてきました。また、先ほど触れたように、ゴルフ接待が減ったので、休日出勤の機会自体も少なくなりました。

 

最も、出勤回数が多いケースでも、毎週土曜日に講演会で出勤するという程度であり、土日が2日間埋まるということは、殆どなくなっています。

 

結論:年収とのバランスを考えると、MRは決して重労働ではない

こうやって見てみると、MRのイメージが、だいぶ違ってきたのではないでしょうか? たしかに一昔前までは、体育会系のノリで、長時間働くのが美徳とされていましたが、今はだいぶ、変わってきています。

 

製薬会社というのは、大きな会社ばかりなので、コンプライアンスの問題で、社員のワークライフバランスに、注意を払わなければいけなくなってきたという事情もあります。(実際、製薬会社は、ここ数年で、だいぶ労働環境が改善されてきています。)

 

それでも、他業種と比較すると、忙しい面はありますが、そのかわり、MRは高収入です。(1年目から年収500~600万は取れますし、外資であれば、実績次第で、すぐに1000万プレーヤーになれます。)

 

仕事の内容と年収を比較すれば、決して、ブラックということはではありません。むしろ、『割の良い仕事』と思っている人が多い職業です。

 

ここで敢えて、嫌なことを書くと・・・

 

これはMRだけでなく、どんな仕事でも一緒ですが、デキル人であれば、働く時間は短くて高収入、デキナイ人だと、朝から夜遅くまで働いても、給与は増えない。

 

今の時代は、こんなふうに二極化していますが、ここで重要なのは、『MRはブラック』と言っている人は、どんな人なのかということです。デキナイ人の意見だと、あまり意味がありません。(本人の資質の問題もあるためです。)

 

そして、デキル人というのは、わざわざ、ネットに何かを書き込むということはしないので、結果的に、目に留まるのは、マイナスの意見のほうが多くなります。こういった事情は割り引いて、考えておいたほうがいいです。

 

補足)MRという職業の最大のデメリット

こんなふうに書くと、今までの反動で、MRという仕事がバラ色に見えてくるかもしれないので、バランスを取るために、MRという職業のデメリットについても、触れておきます。

 

管理人が考える最大のデメリットは、キャリアの潰しがきかないということです。MRというのは、特殊な職業なので、この仕事で、どれだけ結果を出したとしても、そこで培われた経験・スキルというのは、他業種では、活かすことが出来ません。

 

MRから違う業種への転職は難しいということです。そうなると、MRという仕事を続けることになりますが、実力主義の社会なので、若いうちはいいのですが、40代、50代となって、結果を出せないと、リストラに遭う可能性が高くなります。

 

そして、その年齢では、他社への転職も難しいので、コントラクトMRとして働くことになります。(コントラクトMRというのは、簡単に言えば派遣社員・契約社員です。)

 

その段階で、給与は正社員の時の30~40%減となりますが、それでも、仕事に就けるだけでラッキーという状況になります。

 

MRというのは、毎年、若い人材が大量に入ってくるので、高年齢層の人が押し出される格好になるためです。

 

MRという仕事を選ぶのであれば、定年まで結果を出し続けなければいけないということは、頭に入れておいてください。途中でドロップアウトすると、人生設計は、かなり深刻なものとなります。

 

MRという職業を考えるうえでは、就労環境がどうこうというよりも、この『潰しのきかなさ』のほうが、より重要な問題と捉えたおいたほうが賢明です。