大使館職員ってどんな仕事

 

大使館職員
仕事内容

大使館で働く専門職(外交官・書記官)のサポート業務

応募資格

英語と勤務する国の語学力に加えて、実務経験が必要となるケースが多い

難易度

人気の職種で応募者が多く、競争倍率が高いので、難易度は高め

学歴

基本的に大卒以上

待遇

各国大使館の採用条件により様々

 

大使館職員って、どんな仕事をするの?

諸外国が日本に置く大使館や領事館に勤務して、外交活動に従事する外交官や書記官など、専門職をサポートするのが、大使館職員の役割です。

 

具体的な仕事の内容は様々で、大使付きの秘書、通訳といった仕事もあれば、大使館を訪れた人への手続きの説明や、大使館への問い合わせ対応、各種イベントの準備といった事務的な仕事もあります。

 

また、最近では、広報活動、各種リサーチ、自国企業のビジネス拡大支援など、高度なスキルを必要とする専門性の高い仕事が増えてきており、経験豊富なビジネスマンが、1000万前後の年収で採用しされていたりもします。

 

一昔前だと、大使館職員というと、契約期間が1年ぐらいのパート・アルバイトといったイメージでしたが、今では、一般企業の正社員(無期雇用)として働くのと変わらない仕事も出てきています。

 

Check!

昔ながらの契約形態の仕事もあります。

 

大使館員職員に求められるスキル

仕事の内容にもよりますが、語学スキルが必要なことは共通です。どの国の大使館であっても、英語はビジネスレベルが要求されると考えてください。

 

プラス、その国の公用語でスムーズに会話できて、かつ、書類を作成できるレベルの語学力があると有利です。

 

また、専門性の高い仕事だと、その分野における相応の職歴、ビジネススキルが要求されることになります。

 

Check!

日本国内で働く以上、日本語がしっかりできることも重要です。大使館は格式の高い職場なので、敬語を正確に使えないとダメです。

 

極端な例で言えば、帰国子女で日本語の使い方がオカシイといった人だと、採用される可能性は低いです。

 

大使館職員の給与・待遇は?

待遇はピンキリです。専門性の高い職種だと、年収800~1000万円といった仕事もありますし、その一方で、事務員だと、フルタイムで働いて、月給が20~22万円くらいというケースもあります。

 

あとは、その人の経歴・能力次第なので、何とも言えません。また、アメリカのような規模が大きな大使館だと給与が良くて、規模が小さな大使館だと、給与が低いといったこともないので、その都度、求人の募集要項をチェックして、確認するようにしてください。

 

なお、福利厚生については、日本の民間企業のような手厚さは、どの国の大使館においても、期待できません。交通費が支給される、有給がもらえるといった程度です。

 

どうすれば、職員になれるの?

欠員が発生した時に、その都度、募集を出すというのが、大使館の採用方法なので、不定期で出てくる求人に応募することになります。

 

応募の流れとしては、英文の履歴書(レジュメ)を送って、書類審査をパスしたら、面接となります。人事担当者との面接を1回だけ行うというケースもあれば、プラス、配属先の上司との面接も行うということもあります。

 

求人情報を入手するには?

普通の仕事だと、求人情報サイトをチェックして探すというのが一般的ですが、大使館職員の求人というのは、かなり特殊で、一般的な求人情報サイトには、掲載されないので、また違った探し方をする必要があります。

 

とはいっても、どの国の大使館でも、求人を告知する方法は、ほぼ一緒なので、そこを押さえておけば問題なしです。

 

大使館のソーシャルメディア

どの国の大使館も、情報発信の手段として、Facebook、ツイッターを積極的に活用しており、スタッフ募集の告知が行われることもあるので、自分が働きたい国の大使館のアカウントをフォローしておいてください。

 

ハローワーク

現地スタッフを募集する時に、ハローワークに求人情報を登録する大使館は、けっこう多いので、こちらも要チェックの情報源です。

 

注意点としては、ハローワークの公式サイトから、求人を検索することができますが、ハローワークが保有する求人全てが、ネット上に反映されているわけではないようです。そのため、窓口に足を運んで、直接確認したほうが、より確実です。

 

ハローワーク 公式サイトを確認する

 

Japan Times Jobs

ネットが登場する前には、大使館の求人情報と言えば、英字新聞Japan Timesの求人広告欄に、必ず掲載されていました。

 

大使館が現地スタッフを募集する時の、鉄板の広告媒体だったのですが、今はJapan Timesが運営する公式の求人情報サイト『Japan Times Jobs』が利用されるようになってきています。

 

このサイトも、こまめにチェックしてみてください。

 

Japan Times Jobs 公式サイトを確認する

 

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、民間企業への転職を仲介するエージェントですが、語学が得意な人材の転職支援に力を入れていることもあって、大使館、政府観光局など、官公庁の求人情報も扱っています。

 

アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、駐日大使館の求人情報の取り扱い実績も豊富なので、こちらも有力な情報源となります。

 

また、リクルートエージェントのメリットとして、求職者登録(会員登録)をしておくと、自分が希望する条件にあった求人が、新規で発生した時に、その都度メールなどで、リアルタイムで通知してもらうことができます。

 

そのため、一度登録しておけば、あとは連絡を待つだけで済みます。自分で求人情報をチェックする必要がなくなるので、手間が省けて便利です。

 

ちなみに、リクルートエージェントは10万件以上の求人情報を扱っているので、色々な仕事を紹介してもらえます。

 

大使館の求人というのはレアなので、自分のイメージに合う仕事が出てくるまで、どれぐらい時間がかかるか分からないですし、いくら待っても、希望通りの仕事が見つからないというリスクもあるので、ほかにも面白い仕事がないか、探してもらうのもアリです。

 

『こんな仕事に就きたい』という理想像を伝えれば、その条件に合う仕事を探し出して、紹介してくれるので、興味がある人は、ぜひ大使館以外の仕事についても、話を聞いてみてください。

 

リクルートエージェント 公式サイトを確認する

 

国際色豊かな仕事を紹介してくれる転職エージェント

[char no=”5″ char=”犬”]大使館で仕事が見つからなかった人にオススメ[/char]

現地スタッフを募集する求人というのは少ないので、大使館で働く機会を得るというのは、なかなか思い通りにいきませんが、そんな時に代替の選択肢として検討する価値があるのが、民間企業で働くということです。

 

たとえば、オーストラリアという国に興味があって、オーストラリア大使館で働きたいということであれば、オーストラリアと関係が深い企業を探して、自分が理想とするような仕事に就けるかどうかチェックしてみるということです。

 

外国語を活かしたい、グローバルな仕事をしたいなど、大使館で働きたいと思う理由は、色々あると思いますが、民間企業で働くことで、その目的が実現する可能性は十分にあります。

 

下記に、国際色豊かな仕事を紹介してくれる転職エージェントをリストアップしておきますので、ぜひ一度相談してみてください。

 

※こういった仕事を紹介してくれるエージェントは、多数存在するのですが、その全てに連絡を取るのは現実的ではないので、特に有効な情報源となるエージェントを4社厳選しています。

 

どのエージェントも、日本のグローバル企業、外資企業、双方の求人を押さえていて、転職支援実績が豊富なので、この4社をあたれば、まず大丈夫です。

 

  1. JACリクルートメント

    JACリクルートメント

    外資系企業、日系グローバル企業への転職支援を専門とする転職エージェント。ビズリーチと同じように、高い能力を持つハイクラス層向けのエージェントですが、将来性のある若手層の転職支援にも力を入れています。

     

    30代前半ぐらいまでであれば、それほど実績がなくても、ポテンシャルを評価されれば、好条件の求人を紹介してもらえる可能性があります。

  2. ※JACに関する補足

    • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
    • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

     

  3. リクルートエージェント

    リクルートエージェント

    冒頭でも触れたリクルートエージェントは、語学な得意な人材の転職支援に力を入れており、特に、英語、中国語をビジネスレベルで運用できるだけのスキルがあれば、色々な仕事を紹介してもらえます。

     

    また、アラビア語、ロシア語など、日本人にとってはマイナーな言語を運用できる人材を募集する求人についても、取り扱っていることが多いので、外国語を武器にして働きたい人は、一度相談してみてください。

  4.  

  5. ビズリーチ

    ビズリーチ

    年収800万円以上のハイクラス求人の取り扱いを専門とする転職エージェント。様々な業種、職種の求人を扱っており、どんな仕事を希望するにしても、該当する求人を紹介してもらえます。

     

    ただし、ビズリーチが扱うのは、会社の中核的な存在として活躍できるような、即戦力の人材を募集する求人ばかりなので、最低でも10年程度の実務経験がないと、応募しても採用される可能性は低いです。

     

    経験豊かなビジネスマンのみが利用できるエージェントとなり、使う人を選びますが、グローバルな仕事が非常に多く、求人の質・量ではダントツなので、オススメの情報源です。

     

    なお、ビズリーチは中間管理職から役員クラスまで、マネジメント層の転職支援も得意としているので、このレベルでの転職を考えている人にも最適です。

  6.  

  7. マイナビエージェント

    マイナビエージェント

    20代、30代の若手ビジネスマンの転職支援を得意とする転職エージェント。JACリクルートメントと違って、未経験でも応募できるような敷居の低い求人の取り扱い数が多いのが特徴です。第二新卒、既卒者でも応募できる求人も多いです。

     

    JACリクルートメントと比較すると、紹介してもらえる求人の想定年収は低めとなりますが、それでも大企業からの求人だと、年収400~600万円が見込めるものばかりです。

     

    そのなかには、日系グローバル企業における海外駐在員候補といった求人も含まれているので、経験はないけど、グローバルな仕事に挑戦したいという人には最適です。

 

新卒での就職を目指すのであれば、インターンを狙おう

駐日大使館の場合、日本の民間企業のような『新卒採用』という概念はありません。学生、社会人というくくりはなく、条件を満たす人だけが応募できます。

 

ただし、基本的に、大使館は即戦力となる人材を採用するので、就労経験がない学生だと、応募しても落ちる可能性が高いです。

 

でも・・・

 

だからといって、学生にチャンスがないというわけではありません。まず、大使館が求める『就労経験』というのは、求人を出している仕事に関する実務経験という意味なので、アルバイトであっても、その仕事をこなせるだけの経験を積んでいると判断されれば、採用します。

 

では、大使館が求める実務経験を積むには、どうすればいいのか?ということですが、最も手っ取り早い方法としてオススメするのが、インターンに参加することです。

 

ネットで検索すれば、すぐに出てきますが、学生のインターンを募集している駐日大使館は多いです。アメリカなど、定期的に年に数回、募集をかけている大使館もあります。

 

また、領事館でインターンを受け入れている国もあるので、そういったところだと、地方に住んでいる学生さんにもチャンスがあります。

 

また、『ドットジェイピー』というNPO法人が主催している『グローバルインターンシッププログラム』に参加するのもアリです。

 

大使館・領事館職員ってどんな仕事

 

こちらは、春休み・夏休みに、それぞれ2ヶ月間ずつ、国内の各国公的機関(駐日大使館、領事館、政府観光局など)で実務を経験できるというプログラムです。

 

参加費が3万円かかってしまうのですが、サポート体制がしっかりしているので、不安がある人にはオススメです。受け入れ先となる機関が50ヶ国以上存在するので、インターン先がすぐに決まるというのも、大きなメリットです。

 

インターンに参加したからといって、そのまま、大使館の職員として雇ってもらえるわけではありませんが、実務を経験しているというのは、一つのPR材料になりますし、インターン中に、現役職員の目にとまれば、それが仕事につながる可能性は十分にあります。

 

これは大学生でしか得られない貴重なチャンスなので、大使館への就職を考えているのであれば、ぜひインターンを経験してください。

 

国際機関のインターン

外務省 国際機関人事センターの公式サイトには、インターンシッププログラムがある国際機関のリストが掲載されています。

 

海外のオフィスで働くことになるインターン、日本国内のオフィスで働くことになるインターン、双方のプログラムが並んでいます。

 

海外への渡航費は自己負担とする機関が多いので、持ち出しとなりますが、なかには、渡航費用を援助してくれたり、手当を支給してくれたりする機関もあります。

 

少しハードルは高くなりますが、これらもまた、貴重な機会となるので、大使館・領事館のインターンと合わせて、確認してみてください。

 

(民間企業へ就職するとしても、これらの経験はPR材料になります。)