薬剤師になるうえでは、語学力というのは、それほど重要なスキルではありません。薬剤師の国家試験では、語学力というのは無関係です。(試験のなかで、語学問題が出題されることはありません。)

 

薬剤師の就職試験において、英語が必要となるケースとは?

 

薬学部の入学試験においては、当然受験科目に入ってくるので、高校卒業レベルの知識は必須となりますが、私立であれば、英語の比重が低い大学もあるので、最低限の知識さえ身につけておけば、なんとかなります。

 

そんななかで、例外的に重要度が高くなるのが、大学病院のレジデントを目指す時です。福岡大学病院薬剤部のように、筆記試験の内容に英語が含まれるケースもあります。問題数はかなり多いですし、問題文自体が英語だったりします。

 

しかも、内容は医学に関連するものとなるので、一般的な英語の知識があるだけではNGとなり、医薬英語に精通していなければいけません。また、英語の論文が題材となるので、論文用語に対する理解も必須となります。

 

かなりハードルが高く、筆記試験のなかで、最も苦労したのが英語という人は少なくありません。大学病院で働きたいという目標を持っている人は、今のうちから英語の勉強に取り組んでおくことをオススメします。

 

その場合、一般的な英語と医学英語の両方を押さえておく必要があります。一般用語に関しては、最低限、高校卒業程度(英検2級、TOEIC600程度)が目安です。余裕があれば、TOEICで730ぐらいのスコアを取得出来るぐらいになっておくと安心です。

 

医学英語に関しては、日本医学英語教育学会が行っている医学英語検定試験が、良い題材になります。
http://www.medicalview.co.jp/JASMEE/epemp/

 

1~4級の4段階に分かれていますが、級ごとに教本が用意されているので、試験合格を目指して勉強してみてください。とりあえず、3級までの内容を理解出来れば、何とかなると思いますが、これも2級、1級と先に進めれば有利なので、どんどん上を目指してください。

 

ちなみに、英語は大の苦手で、すっかり忘れてしまったという人が、急いで勉強するのであれば、とりあえず医学英語を優先することをオススメします。試験に直結しているので、このほうが効果的です。

 

英語が出来ることが条件となる薬剤師の求人

基本的に、薬剤師というのは、英語が求められる職業ではないので、就職・転職の際にも必須スキルとして、英語力が要求されることはありませんが、上記の大学病院の例のように、どういった仕事に就くことを目指すのかということによっても変わってきます。

 

たとえば、製薬会社の研究開発職においても、業務を遂行するうえで、英語が欠かせないというケースは増えてきています。研究を進めるうえで、海外の学術論文が参考資料となるので、英語で読解する力が必要、海外企業との共同開発を行っているので、英語でのコミュニケーションが必要不可欠になってくるといった感じです。

 

CRAの求人でも、英語が出来る薬剤師を募集する求人がチラホラ出てきていますし、大都市であれば、調剤薬局やOTCストアの求人でも、英語が採用条件に入ってくることがあります。そして、英語が出来ると、初任給が他の薬剤師よりも、少しアップしてもらえたりもします。

 

今後も、こういった傾向が強まることは間違いないので、英語が出来るというのは、薬剤師にとっても、一つの武器になると考えてください。

 

これから将来的には、薬剤師の数が増えて飽和状態になると言われています。求人需要には根強いものがあるので、今すぐにどうこうということはないと思いますが、長い目で見ると、薬剤師もだんだん過当競争になってくることは間違いありません。

 

今までのように、ただ薬剤師というだけで、仕事に困らなかったり、高い給与を得られたりということは無くなってくるのは確実です。その時に、英語というのは、自分をアピールする好材料になるというわけです。

 

英語が就職試験の必須科目になるとまではいかないかもしれませんが、それに近いようなことはあるかもしれないですね。英語が苦手という人は無理に勉強しなくてもいいとは思いますが、英語が得意・好きという人は、今のうちから少しずつ、勉強しておくと、薬剤師としてのキャリアを追求していくうえで、プラスになるでしょう。