資生堂の中途採用事情

資生堂の中途採用情報

画像出典:BeautyAlmanac

 

マキアージュ、TUBAKI 、クレ・ド・ポー ボーテ、様々な人気ブランドを擁する、日本を代表する化粧品メーカー、資生堂。国内シェア第1位を誇り、中国・欧州・北南米を始めとした世界88ヵ国で事業を展開、海外売上比率は半数を超える、グローバルメーカーでもあります。

 

理・美容製品、美容食品、医薬品、トレイタリー製品なども手掛け、順調に売上を伸ばしていた優良企業でしたが、2010年頃から、中国市場での売上不振などが影響して、業績が低迷しています。

 

そのため、2014年に経営幹部が辞任、初めて、外部から社長を招聘するという荒療治を行い、事業改革に取り組んでいます。こういった背景があり、組織再編の動きが強く、中途採用の求人の発生頻度が高くなっています。

 

このページでは株式会社資生堂の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収、就労環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

資生堂の中途採用の求人傾向

資生堂は新卒を人材採用の中心に据えており、中途採用に関しては、急遽人員が必要になった時に、その都度募集をかけるという方針を採っていますが、上記で触れたように、組織改編が進んでいるため、求人の数が増えています。

 

募集対象となる職種としては、生産技術、研究開発、品質管理、物流管理(サプライチェーンマネジメント)等、研究部門、製造部門関連の職種が中心となっています。

 

加えて、経理財務、人事、法務、経営企画といった管理部門、営業、マーケティング部門関連の求人が出てくるケースがあるといった状況です。

 

資生堂は、中途に関しては、即戦力登用を基本としているため、いずれの職種に関しても、該当業務に精通していること、豊富な経験を持ち合わせていることを、応募資格としています。(具体的な経験年収については、職種によって異なるので、個々に確認するように、してください。)

 

また、社風として、人間性に秀でた人材を求める傾向が強く、面接時に厳しくチェックされると考えてください。

 

さらに、海外業務に従事するポジションの場合、ビジネスレベルの英語力が必須となります。資生堂は海外事業に力を入れている反面、英語力に長けた社員はまだ少ないため、卓越した語学力の持ち主は有利なポジションへの配置も期待出来るので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

(もちろん、英語が出来るだけではダメなので、あくまでも、実務に精通していることが、前提の話となります。)

 

資生堂の中途採用の求人情報の入手方法ですが、公式サイト内に、キャリア情報ページが開設されており、新規求人が発生した時は、そちらのページに募集要項が記載されるので、こまめにチェックするようにしてください。
http://www.shiseidogroup.jp/recruit/career/

 

また、資生堂は、大手の転職会社経由でも、募集をかけるケースが多いので、転職会社に問い合わせるというのもアリです。

 

特に、公式サイトをチェックして、希望条件に合う求人が見つからなかった時には、転職会社に登録しておけば、新規求人が発生した時に、その都度、メールで通知してもらえます。自分で探す手間が省けるので、なかなか便利です。

 

このページの最後に、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。

 

資生堂における社員の年収・給与制度について

資生堂に勤務する社員の年収水準ですが、幾つか具体的な数字を挙げると、下記のようになります。(職種別にリストアップしています。)

 

資生堂の社員年収

  • 美容部員 中途3年未満 年収250万円
  • セールス 32歳 中途3年 年収400万円以上
  • マーケティング30代後半 中途3年未満 年収800万円
  • 営業主任 27歳 中途4年 年収480~500万円
  • 中国ブランド マーケティング 課長 40代 中途10~15年 年収900万円
  • クリエイティブ(デザイン) 課長 中途20年以上 年収1000万円

 

基本給に加えて、業績連動と個人の評価に基づく賞与が支給されるといった給与体系となっています。基本給は業界の中で低めではあるものの、賞与の占める割合が多く、給与水準としては安定しています。なお、資生堂では、管理職になれば、年収が飛躍的に上がるようになっています。

 

残業代については、入社当初は通常通り支給されますが、数年が経過すると裁量手当に切り替わるため、残業代が出なくなります。

 

賞与は年3回支給され、個人考課と会社業績で成り立ち、内訳は業績連動が主体となります。このため半期賞与において、1ヶ月分ほどの差が生じることもあります。

 

福利厚生に関しては、各種保険手当のほか、財形、自社株投資会、企業年金、積立型総合福祉共済等、個人の資産運用をサポートする制度が充実しています。

 

さらに住宅手当や、社内割引制度、カフェテリアプラン等、生活支援の面においても、制度は手厚く、社員の満足度は高いです。

 

資生堂の人事評価・昇給制度

資生堂では、年2回、自己評価と、所属長の面接による考課査定を行う人事評価制度を取り入れており、その結果を受けて、賞与額と昇給額(昇給の有無)が決まるようになっています。

 

ただし、上司の主観が評価の大半を占めるため、実績が必ずしも評価に直結するとは言えないようです。また、年功序列型の要素も強いため、勤続年数が長い人、年齢が高い人ほど、給与が上がりやすい傾向があります。

 

資生堂で高評価を得るには、上司との良好な関係に加え、周りの人ともうまく連携を取り、人とのつながりを作ることが必須と考えてください。

 

昇進については、年1回、検討する機会が設けられていますが、ポジションに空きがないため、評価が良くても、昇格につながるケースが少なく、狭き門となっています。

 

このため、実力主義の環境で、成果に応じた見返りを獲得したいという、高い意欲を持つ人にとっては、モチベーションの維持が難しい職場と言えます。

 

成長環境について

資生堂は、社員のスキルアップを支援する意識が高い会社であり、通信教育、社内検定制度、社内研修制度など、様々な教育プログラムが用意されており、かなり恵まれた環境となっています。

 

特に、現場での接客を担当する美容部員向けに用意された、商品知識を身につけるための研修、接客マナーのスキルを向上させるための研修は、充実していると、同業他社からも、高い評価を受けています。

 

また、資生堂は、自らキャリアを切り開いていく風土を重視しており、自ら積極的に手を挙げる社員に対しては、積極的に活躍の機会を与える会社なので、向上心がある人にとっては、幾らでもチャンスを得ることが出来る申し分ない環境です。

 

新規事業や変革プロジェクトに関与して、ゼロから物事を創り上げるようなことに挑戦する、海外拠点に異動して、海外勤務の経験を積むといったことを志望することを可能です。逆に、資生堂は、そういった人でなければ、すぐに淘汰される会社なので、注意してください。

 

ワ―クライフバランスについて

資生堂は部署によって違いがありますが、ワークライフバランスに優れた会社です。残業はほとんどなく、定時に帰ることが出来るので、アフターファイブの時間をしっかりと確保出来ます。(休日出勤の機会も、なしです。)

 

有休の取得についても、会社側が積極的に推奨していることもあり、業務に支障がなければ、自由に取得出来ます。(GWの合間に取得、飛び石出勤をなくして、長期休暇にする人も多いです。)

 

加えて、夏季・冬季には、それぞれ1回ずつ、連続休暇が取れるようになっていますし、それらとは別に、リフレッシュ休暇も用意されているなど、休暇制度はかなり充実しています。

 

営業や販売系など、直接顧客と接するような職種だと、土日、大型連休中が繁忙期となり、出勤を余儀なくされますし、仕事の内容によっては、業務量が多く、長時間労働になりがちというケースもあります。

 

ただし、同業他社の同一職種の人と比較すれば、かなり恵まれている状況にはあるので、その点は、資生堂は、やはり優れていると言えます。

 

(業界の特性として、避けられないことでもあるので、ワークライフバランスを重視する人は、職種を転換するか、別業種を選択することを考えたほうがいいです。)

 

女性の働きやすさについて

資生堂は女性にとって極めて働きやすい職場です。昇進を希望する女性が少ないため、女性比率が高いわりに、男性管理職が多い傾向がありますが、それだけに、自ら望めば、男性以上にキャリアアップを望める環境です。

 

実際、少しずつではありますが、管理職に就く女性が増えているので、キャリア志向が強い人にとっては、大きなチャンスです。(女性管理職の数が増えると、また状況が変わってくるので、今のうちと考えたほうがいいです。)

 

また、資生堂は、育児支援に対する取り組みが非常に熱心な会社であり、産休・育休の充実度は日本トップクラスです。産前産後の休暇や育児休業は当然とする社風であり、申請すれば誰でも気兼ねなく取得できます。

 

育児時短制度、子供の看護休暇や妊産婦の検診休暇も用意されており、こちらもよく利用されています。結婚・出産に伴い、退職する社員は極めて稀なので、仕事と子育ての両立を図るのは、格好の環境です。

 

(ただし、制度が手厚いあまり、その恩恵を躊躇なく利用し、独身及び子供のいない女性社員や、男性社員に負担がかかることが多く、さらに産休・育休を繰り返し、職場復帰を先延ばしにし続けている悪例もあるので、この点は微妙なところではあります。)

 

注意点としては、営業職の場合、元々の業務量が多いため、子育てと仕事を並行させるのは、大変です。それでも、会社も周囲のスタッフも、何かと配慮してくれるため、両立させること自体は、問題ないでしょう。

 

資生堂の転職先としての価値

ここまで、資生堂の就労環境について見てきましたが、社員が働きやすいように、手厚く配慮している会社ですし、仕事に対するプレッシャーもそれほど大きなものではないので、落ち着いた雰囲気のなかで、働けると思います。特に、女性にとっては、そう感じることが多いでしょう。

 

ちなみに、これは余談ですが、当サイト管理人の知人が資生堂で働いています。彼女は交通事故で、体に障害を負ってしまったのですが、資生堂は障がい者の雇用に積極的であり、かつ、そういった人達が働きやすいように、社内のバリアフリー化を徹底しています。

 

彼女も、非常に働きやすいと言っていました。(元々、仕事が出来る優秀な女性なので、かなり活躍しているようです。)

 

こういった事例からも分かるように、資生堂は社員を大切にする会社なので、満足度は高いものになると思います。

 

敢えて、欠点を挙げるとすれば、評価体制は実績主義というよりも、年功序列や社内の人間関係が左右するものになっているということです。外資のような、結果が全てのドライな雰囲気のなかで、勝負したいといったタイプの人だと、物足りなさを感じてしまうと思います。

 

このあたりは、その人の特性、どういった働き方を望むのかということによって変わってくるので、自分自身の価値観と照らし合わせながら、資生堂が自分に合っているのかどうか、考えてみてください。

資生堂の中途採用求人の取り扱い頻度が高い転職会社

最後に、資生堂の中途採用求人の取り扱い頻度が高い転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、転職候補として資生堂はどうなのか、判断に迷うということであれば、アドバイスを求めるのもアリです。(プロの視線で、冷静に判断してくれます。)

 

また、転職会社は、様々な企業の求人情報を押さえているので、他社の求人について、聞いてみるのもアリです。もしかしたら、資生堂以上に自分に合う会社が見つかるかもしれないので、ぜひ尋ねてみてください。

 

(転職先に希望する条件を伝えて、それらの条件を満たす企業が存在するかどうか、調べてもらうことも出来ます。)

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 


転職を目指す会社が決まった場合、年収などの条件交渉を代行してもらうことも出来ます。年収アップに成功するケースが少なくないので、ぜひこういったサポートも受けてみてください。