タイの会計士求人

シンガポールや香港といった国と比較すると、タイは日本人の会計士が応募出来る求人というのは限られたものとなりますが、それでも、常時200件以上の求人が見つかるので、チャンスは十分にあります。

 

タイの会計士求人

 

エントリーレベルの求人から、マネージャークラスの求人まで、募集ポジションの幅も広いので、会計士の資格を取得したばかりで、実務は未経験という人でも、ファイナンス畑で20年間という経験豊富な人でも、どちらでも、仕事に就けるチャンスがあるので、ぜひ探してみてください。

 

では、求人情報を入手するための具体的な方法ですが、大きく分けて3つのルートがあります。日本国内の転職会社を利用する方法、タイ(バンコク)にオフィスを構える日系のエージェントを利用する方法、そして、現地のエージェントを利用する方法です。

 

それぞれ、入手出来る求人のタイプが違ってくるので、一つずつ、ご説明します。

 

1:日本国内の転職会社を利用する方法

日本国内において採用されて、タイに赴任するというパターンの求人を探す時には、国内の転職会社を利用するのがベストです。バンコクやサムットプラカーン、チョンブリ、チャチュンサオ、ラヨーンなどに事業拠点、製造拠点を置く日系メーカーや商社などからの求人を紹介してもらえます。

 

現地における経理・財務部門のマネージャーとしての採用となるケースが多いので、ファイナンスに関する実務経験が必須となりますし、タイ人スタッフをマネジメントすることになるので、リーダーとしての特性も求められることになります。

 

また、タイ駐在の求人で、もう一つ多いのが、コンサルティング会社や会計事務所からのコンサルタント募集案件です。現地に進出している日系企業に対する税務対応支援、監査支援、会社設立支援などを行うことになります。

 

より高度な内容の案件としては、クロスボーダーM&A、経営全般に関するコンサルティングを担当するといったものもあります。

 

こちらは現地法人の代表者の下で、実務を担当するというケースが大半なので、英語の素養と会計・税務系の知識があれば、実務は未経験者でも応募可の求人が少なからず発生しており、会計士の資格を持っていれば、誰にでもチャンスがあります。

 

税理士やUSCPAなど、複数の資格を持っていれば、採用時に有利に働くこともあるため、ダブルライセンスホルダー向きとも言えます。(もちろん、コンサルティング経験者、財務業務経験者も歓迎されています。)

 

日本国内採用、タイ駐在という形は、年収が600~1000万円以上になることが多く、かつ現地での住居費・生活費が会社側で補填されるのが基本なので、かなりの好待遇となります。

 

タイでの現地採用となると、給与はタイバーツでの支給となり、日本円換算で月収30万円を超えればいいほうなので、タイ駐在員との収入格差は歴然としています。(もちろん、住居費・生活費の補助といったこともありません。)

 

そのため、タイで会計士として働くことを目指すのであれば、まずは日本国内で、タイ駐在を前提とした求人を探して応募することをオススメします。

 

こういった求人については、海外勤務に強い転職会社、もしくは会計士の転職支援を専門とする転職会社に相談すれば、紹介してもらえる可能性が高いです。代表的なエージェントを下記にリストアップしておきますので、一度、連絡を取ってみてください。

 

※タイ勤務を前提とした会計士募集案件の保有数が多い順番に並べています。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 


※補足
リクルートエージェントは、元々、英語が得意な人の転職支援に力を入れていましたが、最近では、入社後、勉強して身につけることを条件に、今現在の英語力については不問とする採用方針を採る企業からの求人についても、取り扱うようになっています。

 

そのなかには、海外出張や海外勤務の機会が想定される求人も含まれるので、興味がある人は、リクルートに相談してみてください。

 

なお、20代・30代の人には、マイナビエージェントという転職会社もオススメです。リクルートとは、また違った系統の求人を確保しているので、両者をダブルで利用すると、多角的に情報を集められるので、よりチャンスが広がります。

 

特に、第二新卒者の場合、好条件の求人を紹介してもらえる可能性が大です。一方、30代後半以降の経験豊富な人の場合、マイナビはそれほど良い求人を扱っているわけではないので、それほど期待は出来ないです。(他社のほうがオススメです。)

 

2:タイ(バンコク)にオフィスを構える日系のエージェントを利用する方法

タイに進出している日系企業の大半は、タイ国内において、日本人を募集する求人をかけています。現地採用扱いとなるので、先ほど触れたように、給与はタイバーツでの支給となります。

 

日系メーカーにおける会計・税務マネージャーというポジションでの募集が最も多く、経理業務に関する実務経験があること、もしくは公認会計士・USCPAの資格を保有していること、かつ、タイ語・英語のいずれかでビジネスレベルであることなどが、応募条件となっています。

 

80000~120000バーツというのが、平均給与額となるため、タイ駐在員と比較すると、収入は低めとなりますが、この手の求人は数が多いので、条件面で目をつぶれば、仕事に就けるチャンスは十分にあります。

 

労働VISA取得のサポートを受けられるので、日本に居住する人が応募することも可能です。(採用面接をスカイプなどで代用している転職会社もあるので、転職が決まるまで、タイに行かなくて済むケースが多いです。)

 

また、企業によっては、シニア層からの応募も受け付けているので、日本国内で、経理部門で中間管理職をしていたという人が、転職先として選ぶという事例が増えています。

 

こういった求人を探す時には、下記のエージェントを利用するのがオススメです。
JACリクルートメント タイランド
RGF HR Agent

 

※稀にですが、RGFは日系の会計コンサルティング会社からの求人を扱っていることがあります。会計、税務、監査に関するアドバイザリー業務、タイ人スタッフの管理業務を担当する人材を募集する求人となりますが、駐在員待遇での採用となるケースもあります。

 

その場合、月収が30万バーツ近くになることもあります。公認会計士の資格を保有していること(USCPAでも可)、英語力がビジネスレベルであることの二点をクリアすれば、誰でも応募出来ることが多いので、コンサルタントとして働くことに興味がある人は要チェックです。

 

3:現地のエージェントを利用する方法

現地のエージェント、求人情報サイトのなかには、外国人の会計士を募集している求人を扱っているものがあります。ファイナンスマネージャーとしての採用となる求人が大半であり、3~5年程度の実務経験、ビジネスレベルの英語力が必須となります。

 

また、求人によっては、マネージャー経験も必須となり、応募条件のハードルはかなり高めですが、それだけに、現地採用の求人としては、高給与となる案件が多くなっています。

 

なお、このタイプの求人だと、求人元となる企業はタイ企業やアメリカ資本・欧州資本の外資が中心なので、日系企業以外で仕事を探したいという人には、最も効果的な情報源となります。

 

下記のようなサイトが、代表的なものとなり、多数の求人が公開されているので、興味がある人は確認してみてください。

Robert Walters Thailand
Learn for Good

 

※会計士の求人が掲載されているサイトは、ほかにも多数存在するのですが、タイ国籍を持つことが前提となる求人が大半を占めているので、日本人が仕事を探す時には役立ちません。外国人向けの求人を扱っているサイトとしては、上記の2サイトが頭一つ抜け出しているので、こちらを取り上げさせて頂きました。