NTTドコモの中途採用事情

NTTドコモの中途採用事情

 

携帯電話等の無線通信サービスを提供するNTTドコモ。言わずと知れた、日本電信電話株式会社(NTT)の子会社であり、かつ、日本最大手の移動体通信事業者です。日本国内の携帯電話市場におけるNTTドコモのシェアは約45%となっており、契約台数は7千万台を超えています。

 

(ソフトバンクやauに押され気味の印象を受ける人もいるかもしれませんが、それでも、まだまだ、高いシェアを維持しています。)

 

現在は第3世代・第3.5世代携帯電話「FOMA」と、LTE方式の第3.9世代携帯電話「Xi」、第4世代携帯電話「PREMIUM 4G」の運営サービスを主軸として、衛星電話やインターネットプロバイダ事業も展開しています。

 

また、NTTドコモは、そういった通信分野だけでなく、教育・金融・医療・農業・広告・コンサルティングなど、様々な業種に、ビジネスフィールドを広げている多角企業でもあり、様々な分野において、NTTドコモは人材採用を積極的におこなっています。

 

ただし、中途採用については、常時募集がかかっているわけではないので、NTTドコモへの転職を目指すのであれば、少ないチャンスを的確にモノにすることが重要です。

 

このページでは、NTTドコモの中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与体系、社内の就労環境などについてまとめていますので、参考にしてください。

 

NTTドコモの中途採用求人の傾向

これまでの中途採用求人の実績としては、営業、マーケティング、技術開発、サービス開発、テクニカルサポート、コールセンターオペレーター、総務、経理財務、広報、人事、法務など、事務系・技術系を問わず、様々な職種を対象に、求人が発生しています。

 

ただし、繰り返しになりますが、今のところ、NTTドコモは新卒採用をメインとしており、中途採用求人の発生頻度は少ないです。

 

ドコモショップのカウンタースタッフ、ドコモ代理店の運営支援、ルートセールスといった、販促系の求人であれば、かなり頻繁に求人がでていますが、本社勤務の総合職となると、かなりレアなので、気になる求人が見つかったら、問い合わせるなり、応募するなり、すぐに行動に移すことをオススメします。

 

求人情報の入手方法

求人情報の入手方法ですが、販促系の求人であれば、NTTドコモの公式サイト内にある採用情報ページにおいて、確認することが出来ます。
https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/recruit/

 

応募フォームも用意されているので、働いてみたい仕事があれば、そのまま申し込んでください。(engageというサイト経由で応募することになります。)

 

一方、総合職に関しては、転職エージェントを通して、募集をかけるのが一般的となっており、あまり表には出てこないので、NTTドコモとのコネクションを持つ転職エージェントに登録したうえで、問い合わせてみてください。

 

(エージェントは登録者にしか、詳細を伝えないので、求人情報を入手するためには、まずは登録する必要があります。)

 

下記のエージェントは、NTTドコモの中途採用求人の取り扱い実績が豊富なので、情報源として最適です。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 

 

なお、これらのエージェントに問い合わせても、有効求人がないという結論になるかもしれませんが、その時には、新規の求人が発生した時に、その都度、リアルタイムで通知してもらうようにすることができます。

 

また、エージェントは、様々な企業の求人案件を扱っているので、他社の求人について、教えてもらうことも可能です。

 

NTTドコモにこだわっていると、いつ、転職のチャンスがくるか分からないので、エージェントに希望条件を伝えて、それらの条件を満たす会社が、ほかにないか、探してもらってみてください。

 

今は売り手市場なので、思わぬ掘り出しモノが出てくる可能性が、十分にあります。ぜひ、視野を広くして、転職活動に取り組むようにしてください。

 

NTTドコモの社員の年収・給与制度について

NTTドコモに勤務する社員の給与水準ですが、職種別に、年収事例を挙げると、以下のようになります。

 

NTTドコモの社員年収

  • 営業 25歳 年収450万円
  • 営業 30歳 年収650万円
  • 営業 36歳 年収900万円
  • 営業 主査 32歳 年収800万円
  • 営業 課長 35歳 年収900万円
  • 経営企画 27歳 年収400万円
  • 経営企画 30歳 年収700万円
  • サービス企画 課長 40歳 年収1100万円
  • 研究開発 25歳 年収500万円
  • 研究開発 29歳 年収700万円
  • 研究開発 30歳 年収700万円
  • 研究開発 35歳 年収800万円
  • 技術 33歳 年収700万円
  • 技術 課長 38歳 年収1000万円
  • 経理財務 30歳 年収700万円
  • 経理財務 35歳 年収800万円
  • 経理財務 40歳 年収1000万円
  • SE 27歳 年収520万円
  • SE 29歳 年収700万円
  • ネットワークエンジニア 30歳 年収600万円
  • ネットワークエンジニア 係長クラス 38歳 年収800万円
  • マーケティング 26歳 年収500万円
  • マーケティング 30歳 年収650万円以上
  • 人事 26歳 年収400万円
  • 人事 30歳 年収800万円

 

NTTドコモの給与制度は、毎月の基本給に加えて、年2回の賞与が支給されるというオーソドックスなものとなっており、給与水準は一般的な企業と比較すると、やや高めです。

 

ボーナスについては、1回につき基本給の約2.5か月分に加えて、業績に応じた額が支払われていますが、昇格して、ポジションが上がるごとに、業績に応じて加算される金額の割合が、増える仕組みとなっています。

 

上級職になればなるほど、実績主義(実力主義)になると考えれば、分かりやすいでしょう。

 

昇給は年1回あり、人事評価に応じて、昇給額が決まることになります。一般社員の場合、平均的な評価であれば3000円程度、最も良い評価であれば1万円程度、昇給します。

 

ただし、NTTドコモは年功序列の傾向が強く、同等の職級であれば、収入差は、殆ど生じません。また、目覚ましい実績を挙げたからといって、年次を超えて昇格していくということはないので、急激な給与アップもないと、あまり期待しないほうがいいです。

 

とはいえ、先ほども触れたように、NTTドコモは、給与水準自体が高いので、あまり不満を感じることはないでしょう。(社員の納得度は高いです。)

 

また、NTTドコモは大企業だけあって、福利厚生が、かなり充実しています。基本的な社会保険が完備されているのはもちろんのこと、財形貯蓄制度や退職金制度、住宅補助や社宅、保養所や提携のスポーツ施設なども、用意されています。

 

社宅については、45歳までの社員が利用可能ですし、借り上げとなる場合には、3万円~5万円の住宅補助が出ます。転勤に伴う引っ越し費用は、会社が全額負担してくれますし、単身赴任となった場合には、家族のもとへ帰るための交通費が、半年で9回分、支払われます。

 

また、カフェテリアプランも用意されており、人間ドックや脳ドック、財産形成貯蓄活用給付金や育児支援サービスなど、自分のライフスタイルに合わせて、好きなものを、自由に選択することが出来ます。

 

中途採用で入社する時の注意点

中途採用の場合、前職の給与額や、これまでの実績などを加味して、基本給が算出されることになりますが、交渉次第で数字が変わってくるという要素もあります。

 

そのため、NTTドコモからの提示額に納得がいかない時には、そこで妥協するのではなく、しっかりと自分の希望条件を伝えて、交渉するようにしてください。中途半端に受け入れてしまうと、その条件が後々まで、自分の待遇に影響を与え続けることになるので、要注意です。

 

こういった条件交渉が苦手ということであれば、前述した転職エージェントに代行を依頼することを、オススメします。彼らは転職のプロなので、この手の交渉事に慣れており、うまく話を進めてくれます。

 

転職エージェントに任せてからといって、必ずうまくいくとは限りませんが、少なくても、交渉ベタな人が、無理に自分で進めるよりも、良い結果に落ち着くことは間違いないので、最初から一任してしまったほうが賢明です。

 

NTTドコモのモチベーション・評価制度について

NTTドコモでは、業績評価が年2回、総合評価が年1回行われるようになっています。業績評価は仕事の成果のみを基準に評価を行い、その結果は、その次のボーナス、及び、その後6か月間の給与に反映されます。

 

一方、総合評価は、仕事の成果だけでなく、仕事に取り組む姿勢も評価の対象となるなど、プロセス評価の要素が、入ったものとなります。総合評価の結果は、基本給に反映されますし、また、昇格にも影響するようになっています。

 

具体的な評価の流れとしては、定期的に面談を行って、その場で、目標の設定、及び、その目標の達成度合いを確認、その内容を踏まえて、上司が査定を下して、その結果をもとに、人事部で最終査定を行うというものとなります。

 

ただし、このなかで、最も影響力があるのは、直属の上司の査定であり、彼らの意向は、そのまま反映されるといっても、良い状況となっています。

 

そのため、NTTドコモで良い評価を得るためには、ただ真面目に仕事をしているだけでなく、普段から上司としっかりとコミュニケーションを取って、上司の期待に添うパフォーマンスを残すことが必要不可欠です。

 

また、NTTドコモには、公務員のような、役所的な風土が残っており、学歴、勤続年数などが、出世に影響するといった慣習が消えていないので、その点は頭に入れておいたほうがいいでしょう。

 

(実力勝負の世界を好む人にとっては、不満を感じる機会が、あると思います。)

 

ちなみに、NTTドコモでは、複数名のチーム単位で業務を遂行することが多いこともあり、協調性が高い人のほうが、高評価を得やすいです。

 

NTTドコモの成長環境・キャリア開発について

NTTドコモは、社内研修は非常に充実している会社です。強制参加ではありませんが、積極的に参加するよう、推奨されており、自分の業務やキャリアプランに沿った研修であれば、ほぼ希望通りに、参加が認められます。

 

通信教育のメニューも豊富に用意されているので、研修に参加する時間が取れないということであれば、こういった制度を利用して、自宅で勉強するというやりかたも可能です。(受講費用は無料ではありませんが、会社からの補助があるので、少ない負担で利用出来ます。)

 

ほかにも、国内外のグループ会社で1年間のOJTトレーニングが経験出来たり、海外へのMBA留学のチャンスがあったりと、NTTドコモ以外でキャリア開発が出来る機会も多々、用意されています。(こちらは、公募制となっており、試験や面接などで、対象者が選別されます。)

 

キャリアパスという観点で見た場合には、NTTドコモでは、3年に1度のサイクルで、部署を異動する仕組みになっており、専門性を高めるというよりは、幅広く様々な仕事を経験するという形になります。

 

一つのことに集中したいという人にとっては、魅力を感じない制度かもしれませんが、定期的に、新しい業務に取り組めるので、仕事に飽きない、嫌な人間関係でずっと悩まなくて済むといったメリットがあり、社員からは、おおむね好評のようです。

 

ちなみに、自分が理想となるキャリアプランがある場合、人事部や上司に相談することで、そのキャリアを実現出来るように、人事異動を考慮してもらえるので、意味も無く、ローテーションを強制されるというわけではないです。

 

ワークライフバランスについて

NTTドコモの就労環境は良好です。週に1~2日、定時退社デーが設定されていますし、月間の残業時間についても、上限がしっかりと管理されています。

 

有休についても、付与された休暇をすべて取得することが推奨されており、仕事の配分やスケジュール調整さえ、うまくいけば、希望通りに取得することが出来ます。

 

実際に、NTTドコモにおける、有休取得率は90%以上と高いので、ワークライフバランスを重視する人にとっても、まず満足出来る環境です。

 

ただし、仕事の量自体が少ないわけではないので、あくまでも、自分の仕事をこなしていることが、前提の話となります。

 

また、休む際には、その間、同僚に自分の仕事をカバーしてもらう必要があるので、日頃から周囲の人間とコミュニケーションを取って、お互いにフォローしあえるような、協力関係を築いておくことも大きなポイントとなります。

 

なお、NTTドコモでは、フレックス勤務が採用されているので、勤務時間については、自由に調整出来ます。

 

残業に制限がかかっているので、生産性や業務効率を上げて働くことは求められますが、そこをクリアしていれば、かなり自由に働ける職場と考えてください。

 

女性の働きやすさについて

NTTドコモには、女性社員が多く、女性にとっては、働きやすい環境が整っています。女性も男性と同様に仕事を任され、平等に評価されていますし、会社として、女性の活躍を促進することに力を入れており、昇進のチャンスも多いです。(管理職に占める女性の割合は高いです。)

 

コンプライアンス重視の意識も強く、研修等もしっかりとされているため、管理職の人たちの間には、部下を平等に扱うという意識が根付いているので、女性ということで、働きにくさを感じるような場面は、まずありません。

 

産休・育休・時短勤務といった育児支援制度も整っており、実際に産休・育休を取得したうえで、復職して、時短勤務で働いている人が多いです。

 

なお、時短勤務に関しては、8時から14時半まで、10時から16時まで等、個別に勤務時間の調節が可能なので、保育園の送り迎え等の都合に合わせて、設定出来ます。

 

また、時短勤務のほかにも、日数に制限はありますが、在宅勤務が認められていますし、急な予定が入った時に、勤務時間をずらすことが出来るスライドワーク制度などもあるので、仕事と子育を、しっかりと両立出来ます。

 

ちなみに、先ほど、有休の取得が推奨されていると書きましたが、補足すると、1時間単位で休めるので、保育園や学校の用事などにも、問題なく対応しやすく、ここも、ワーキングマザーにとってありがたいポイントの一つと言えます。

 

一方、注意点としては、男性と同様に、女性も遠方への転勤が命じられる可能性があり、ここは、既婚者だからといって、免除されることはないので、状況によっては、やむなく退職する人がいるということは、覚えておいてください。

 

NTTドコモの転職先としての価値

NTTドコモは、ずば抜けて給与が良いというわけではありませんが、日本の会社のなかでは、間違いなく上位に入る企業であり、かつ、福利厚生の充実度は抜群なので、待遇面において、不満を感じることは、まずないでしょう。

 

休みが取りやすい、残業が制限されているなど、就労環境も良好なので、ワークライフバランスを大切にする人にも、オススメ出来る会社です。

 

一方、マイナス面を挙げるとすれば、人事については、年功序列の要素が色濃く残っており、かつ、学歴なども影響するので、大きな実績を上げたからといって、それだけで、人並み以上に、昇給・昇進出来るということはありません。

 

そのため、自分の実力で勝負して、その結果に相応する見返りを得たいと考える人にとっては、物足りないと思います。

 

また、3年ごとに、所属部署が強制的に異動となるなど、ゼネラリストを育てる意識が強い会社なので、スペシャリストを目指している人にとっては、ここも満足出来ないところだと思います。

 

もちろん、これらは善し悪しで、ポジションが安定している、色々な仕事をこなして、幅広い経験を積むことが出来るなど、見方によっては、長所にもなることです。

 

このあたりは、個人の考え方次第となるので、自分自身の価値観と照らし合わせながら、NTTドコモの転職先としての価値を判断するようにしてください。

 

NTTドコモの中途採用求人を扱っている転職エージェント

最後に、NTTドコモの中途採用求人を扱っている、代表的な転職エージェントをリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うところがあれば、一度相談してみることを、オススメします。客観的な視点でアドバイスしてくれるので、参考になります。

 

また、転職エージェントは、様々な企業の求人情報を扱っているので、他社の求人を紹介してもらって、比較してみるのもアリです。比較することで、NTTドコモの価値が、より明確になりますし、もしかしたら、NTTドコモ以上に、魅力を感じる会社と出会えるかもしれません。

 

転職先を決める際には、転職エージェントは何かと頼りになる存在なので、うまく活用してください。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 

 

※補足
NTTドコモの場合、中途採用の求人が少ないので、自分が希望する職種・ポジションで、募集がかかっていないケースもあり得ますが、その時には、他社の求人で、似たようなものがないかどうか、探してもらってください。

 

一つの会社に、こだわりすぎると、転職のタイミングを逃します。今は、売り手市場であり、好条件の求人が見つかる可能性が高いだけに尚更です。ぜひ、視野を広くして、転職活動に取り組むようにしてください。