海外営業という仕事を定義するとすれば、自社商品を海外の企業や顧客にアピールして売ることです。顧客が日本国内なのか、外国なのかという違いで、基本的には国内営業と同じです。この点においては、あまり特別なものと考える必要はありません。

 

この前提を踏まえたうえで、海外営業マンが具体的に取り組むことになる代表的な業務内容をみていきます。

 

海外営業

 

1:代理店、販売パートナーの発掘

 

海外営業の仕事といえば、まずこれといってもいいぐらい重要なことです。現地でビジネスを展開するうえでは文化の違い、商習慣の違い、言葉の違いといった高いハードルがあり、進出する日系企業にとっては乗り越えるのが非常に困難です。

 

そのため、現地の事情に精通しているパートナー企業をみつけることが海外進出の成功の決め手となり、パートナー開拓が海外営業マンにとっての最重要タスクとなります。

 

ちなみに、これは余談ですが、パートナー企業は、現地資本のパートナーとは限らず、現地の事情に詳しい日系企業となるケースもあります。この場合、大半は商社となります。伊藤忠マレーシアとか、三菱商事インドネシアといた感じですね。

 

現地事情に詳しい日本人というのは、日系企業にとってはこれ以上ない理想的なパートナーですから重宝されます。ですから商社マンは平均年収が1000万円を超えるような高収入を得ることが出来るというわけです。

 

2:子会社の設立

 

海外進出する日系企業のなかには、現地に子会社を設立して、その子会社に市場開拓を任せるといった仕組みを取るところもあります。

 

子会社は100%全額出資であるケース、地元企業と合弁で設立するケースなど色々ですが、いずれにしても日本と違うビジネス環境のなかで、法人を設立するというのは大変なことです。

 

その立ち上げに関わるというのも海外営業マンにとっての重要な仕事の一つとなってきます。

 

3:仕入れ先の開拓

 

自社商品を外国で売るというのが海外営業ではありますが、募集案件のなかには、輸入販売を行う企業が仕入れルートの開拓を行う業務を海外営業と位置づけて、営業マンを募集しているケースもあります。

 

この場合、自社が顧客となるので、厳密に営業という言葉が当てはまるかどうかという点は微妙ですが、こういった仕事もあるということで頭に入れておいて頂ければと思います。

 

この場合、商品の目利きや仕入れ条件を詰める交渉といったことが営業マンに課せられるタスクとなります。

 

国内営業も出来る人が好まれる

 

最後に最近の海外営業マン事情について触れておきます。

 

近年は企業のなかで、国内営業と海外営業の区別が曖昧になってきています。Aという商品を担当するとしたら、国内・海外にこだわらず、状況に応じて適切な顧客にアプローチするといった仕組みになってきており、一担当者が国内と海外、両方を見ることになります。そのため、海外営業専門という業務は少なくなってきています。

 

また、海外営業担当といっても、採用直後からいきなり任せるのではなく、最初は国内営業に1年ぐらい取り組んでもらって、そこから海外担当に回すといったパターンも一般的です。

 

そのため、あまりにも海外希望を強調する人は、企業から敬遠される危険性があります。企業側からすれば、『国内でも海外でもどちらでもいいです』と言えるような人が最も好ましい人材と言えます。

 

実際には、言葉や適正の問題もあるため、海外営業が出来る人は、自然にそちらの比重が高くなっていきますが、それでも国内営業を完全に無視出来るということではないので、そこは頭に入れておきましょう。