ジョンソン・エンド・ジョンソンの中途採用と年収

ジョンソン・エンド・ジョンソンの中途採用と年収

 

ジョンソン・エンド・ジョンソンは世界中にグループ企業がある「世界最大のトータルヘルスケアカンパニー」として、医薬品や医療機器の開発・販売を行う医療業界の最大手企業です。(バンドエイドやボディケア用品、コンタクトなど、日本人にも馴染みがある商品が多いです。)

 

「我が信条(Our Credo)」という社是を持つことで有名で、社員の道徳心が高く、コンプライアンスに対する意識には、とても高いものがあります。その反面、買収などで大きくなっていった企業であり、事業部が変われば、社内文化がガラッと異なるため、一口にこんな会社とは断言出来ないという側面もあります。

 

そのため、中途採用での転職を目指す場合には、出来る限り、自分が希望する事業部に関する情報を集めることが重要です。『ジョンソン・エンド・ジョンソンは、こんな会社』といった一般的な情報は、あまり役に立たないので要注意です。

 

中途採用で求められる職種

ジョンソン・エンド・ジョンソンは医療機関向けの医療品を扱うメディカルカンパニーと、消費者向けの健康関連用品を扱うコンシューマーカンパニー、使い捨てコンタクトレンズ製品を扱うビジョンケアカンパニーの三つに分かれています。

 

全体的な傾向として、開発職(技術職)に関しては中途採用が行われるケースは少なく、MRをはじめとする営業部門、及びマーケティングリサーチなどを行うマーケティング部門の求人が大半です。

 

他業種における法人営業経験を高く評価する傾向があるので、業種を問わず実務経験・実績が豊富な人であれば有利です。入社後は1~3カ月の研修期間があり、医療知識についての研修を受けることが出来るので、医療知識が無くても大丈夫です。

 

なお、社内システムの構築・運用を主業務とするIT部門からも、中途採用の求人が発生する頻度が高く、ITエンジニアとしてのスキルと実務経験豊富な即戦力の人材が募集されています。

 

年収・人事評価制度

ジョンソン・エンド・ジョンソンの年収事例は以下の通りです。

 

ジョンソン・エンド・ジョンソンの社員年収

中途入社1年目 25歳 営業:年収420万円~700万円
新卒入社3年目 26歳 営業:年収1000万円
中途入社4年目 30歳 営業:年収400万円~750万円
新卒入社8年目 31歳 マーケティング管理職:年収650万円~700万円
新卒入社25年目 47歳 課長:年収1200万円
営業 27歳 年収700万円
営業主任 33歳 年収700万円
営業課長 32歳 年収900万円
マーケティング 37歳 年収1100万円
マーケティングマネージャー 36歳 年収1200万円
経理財務 31歳 年収800万円
人事 36歳 年収800万円
メディカルアフェアーズ 27歳 年収650万円
メディカルアフェアーズ 40歳 年収900万円
プロジェクトマネージャー 31歳 年収700万円
プロジェクトマネージャー 41歳 年収1100万円
事務 31歳 年収450万円
事務 33歳 年収500万円
営業企画 係長 35歳 年収900万円
経営企画 25歳 年収600万円
開発 25歳 年収600万円

 

給与は基本給+コミッションと呼ばれる営業成績などに連動する部分から構成されています。基本給400万円+0~800万円のコミッションというように、コミッションの比率が高く、売上達成率によって年収が大きく変動することになります。

 

また、それ以外にも、実績を出せばインセンティブボーナスが発生することがあり、能力が高い人間ほど、高収入を手にすることが出来る実績主義の報酬体系となっています。(そのため、年齢が上の中途採用者よりも、入社数年目の新卒社員のほうが、年収が上というケースも珍しくありません。)

 

管理職以上では年俸制となり、残業代は発生しません。各種手当は休日出勤手当のみです。中途採用は入社時の給与設定に大きく左右されるため、中途採用時にはしっかりと年収交渉を行うことが重要です。

 

人事評価制度は公平で、基準は明確です。その分、上司の温情などに左右されることが無いため、厳しいとも言えます。仕事が出来ればそれだけ給与と言う形で明確に成果が出るため、それがモチベーションにつながっている社員が多いです。

 

ただ、離職率が高く、人事異動が頻繁に行われるため、同じチームに所属する期間が短く、成果を短期間で出さなければ評価されないという環境になってしまっています。

 

福利厚生・女性の働きやすさ

単身赴任を除き、住宅手当はありません。全国のホテルに安く泊まれる、年間4万円分のカフェテリアポイントが支給され食品や健康関連商品の購入ができるといった福利厚生制度がありますが、日本特有の大企業のような充実した福利厚生制度は望めません。

 

産休・育休制度は充実しており、時間短縮勤務で家庭と仕事を両立している女性は大勢います。また、男女の差が無くキャリアアップの機会はあり、女性が働きやすい職場と言えます。その反面、女性が早く家に帰って残った仕事を片付けているのは男性という声もあり、女尊男碑と言われてしまうこともあるようです。

 

実際は、営業職だと女性が家庭を持ちながらバリバリ働くことは困難なため、キャリアからは遠ざかってしまうのは仕方のないことかもしれません。

 

退職する理由

本社からの意向が非常に強く思うように仕事がしづらい、社内政治の中を上手に世渡りして行かないと生きていけないなど、40代を超えると自分の立ち位置の置き場に悩む人が多いようです。50代を超えるとリストラ対象になる人も出てきます。勝ち組に入れなかった人達や早期退職プログラムに入ってしまった人達が、半ば辞めざるを得ない形で転職していきます。

 

また、営業職では、医師などと強力なコネクションを構築していかないと仕事が出来ないため、そういった仕事内容にストレスを感じて辞めていく人も多いようです。また、激務の部署も多く、体を壊しながら定年まで勤めることは困難だと判断、転職を決意するという人も少なくありません。

 

転職先としてのジョンソン・エンド・ジョンソンの評価

このように実績主義の側面と、社内政治などのしがらみという側面の両方を持ち合わせているのが、ジョンソン・エンド・ジョンソンですが、端的に言えば、30代のうちは実力主義、40代を超えてくると、ややこしい話が出てくると考えると分かりやすいです。(かなりシンプルな言い方ですが・・)

 

そのため、バリバリ働いて高収入を得たい、自分自身の能力を高めたいという若い人にとっては、ジョンソン・エンド・ジョンソンはやり甲斐を感じられる会社だと思います。

 

その一方、中高年層にとっては、若い時以上に、能力・実績次第で社内での立場が大きく変わり、シビアさが半端なくなるため、ジョンソン・エンド・ジョンソンという会社に対して、自分自身のスキルや経験を高く売れるのかどうか、冷静に分析する必要があります。

 

このあたりの判断については、転職エージェントに判断してもらうのがオススメです。彼らは転職のプロなので、事情に精通していますし、第三者として客観的な視点で判断してもらえます。

 

場合によっては、厳しい判断(ジョンソン・エンド・ジョンソンには向いていないという判断)を受けるかもしれませんが、その時には、あなたの能力・スキルを売り込める企業を紹介してもらうことも可能なので、広く可能性を探るという意味で、アドバイスを求めて損はありません。

 

ただし、エージェントごとに異なる判断を受けることは珍しくないので、複数のエージェントからアドバイスを受けたほうが、より確実です。下記でも触れていますが、JACリクルートメントリクルートエージェントビズリーチマイナビエージェントクライス&カンパニーといったエージェントであれば、外資系企業の中途採用事情に精通しているので、アドバイザーとして的確です。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。

 

また、マイケル・ペイジヘイズ・インターナショナルといったエージェントも外資企業とのコネクションが強く、かつメディカル業界に強いので、やはりアドバイスを受ける相手としてオススメです。

 

※補足
JACは外資系企業、日系グローバル企業専門なので、こういった企業への転職を目指すのであれば、上記で取り上げている転職会社のなかでも、最も有効な情報源となります。

 

特に、30代以上の経験豊かなビジネスマンの転職支援を得意としているので、該当する人は要チェックです。(マネジメントレベルの求人も多いです。)

 

リクルートエージェント、ビズリーチも同様ですが、保有求人数が若干劣るので、第二・第三の選択肢と言えるような存在です。ただ、JACがカバーしていないような求人を扱っていることもあるので、リストアップさせて頂きました。

 

一方、マイナビエージェントは、若年層のビジネスマンの転職支援に力を入れている転職会社です。第二新卒者の転職支援も得意としているので、20代の人にオススメです。

 

いずれにしても、どの転職会社がいいのかというのは、実際に話をしてみたいと分からない部分もあるので、2~3社に同時にコンタクトして、比較検討することをオススメします。面倒かもしれませんが、これが最も確実な方法です。