外資企業の体験談

当サイトの管理人は過去、外資企業で働いていたことがあります。勤務先は製薬メーカーと自動車部品メーカー、どちらも工場のバックオフィスでした。

 

どちらも地方(栃木)の工場ということで、外資としてはちょっと珍しい職場かもしれません。けっこう特殊な例なので、あまり参考にはならないかもしれませんが、こんな職場もあるということで、管理人の体験談をお伝えさせて頂きます。

 

外資勤務の体験談

 

体験談1:製薬メーカーの工場

この企業に関しては、入社ルート自体も特殊です。当時、私はアメリカの大学院に留学していたのですが、卒業が見えてきた時期に外資の人材紹介会社に登録しました。

 

帰国後、具体的にどんな仕事をするか明確なイメージを持っていなかったので、とりあえず職探しを兼ねて登録しておこうという程度の感覚でした。

 

そうしたら、実家がある栃木で求人があるということで紹介されたのが、この会社です。同グループ内の海外工場との生産計画の調整を担当するといった業務内容の仕事でした。

 

業界の方は、ご存じかもしれませんが、薬というのは一つの国で作られることはありません。その会社でも、原材料をドイツで製造、一次加工はフランス、二次加工はシンガポール、最終加工を日本というふうに数カ国をまたいで製造されるようになっていました。

 

製造コストを抑えるための仕組みですが、生産工程は複雑になるので、生産計画も細かいものになります。薬ごとに生産に携わる工場が違ってくるので、尚更です。加えて、私がいた頃は(今もそうだと思いますが)、徹底的に在庫を減らすということで、かなりきつめのスケジュールを組んでいました。

 

そのため、どこの工場も在庫を切らさないように神経をとがらせており、工場間のせめぎ合いが発生していました。(先に俺の工場の製品を作ってくれ、いやウチが先だ!という感じです。)

 

生産計画の調整会議となると熱気に包まれます。それで・・・

 

外資体験談

 

日本の工場というのは、栃木という片田舎にあったせいか、英語が流ちょうな人がおらず、私の前任となっていた人も、英語は片言。会議でもこちらの意図を正確に伝えることが出来ず、苦戦していました。

 

それで、英語が出来る人材を求めているということで、私に連絡が来たということです。

 

面接で聞かれたことも『外人と英語で交渉出来る?』と言うだけです。答えはYESだったのですが、それで面接は終了、採用となりました。

 

英語が出来る人材が工場内にいなかったので、英語が話せるというだけで採用になったというのが正直なところです。

 

ちなみに、私は薬学を専攻していたわけではありません。薬に関する知識はゼロです。本当に英語だけが決め手でした。(大学院に行っていたこともあり、ネイティブ並に話せたので、語学力だけはあったという感じです。)

 

外資でも珍しいケースだと思いますが、今でも感じるのは、英語が出来る人というのは都会に集中するので、案外地方だと人手不足です。

 

そういった意味では、他のページでも触れていますが、英語で勝負したいのであれば、地方を狙うというのはアリだと思います。

 

地方のデメリット

その反面、こんな感じですから、外資といっても雰囲気は日系企業と全く変わりません。働いている人も海外経験がない人達ばかりで、外国語も出来ないので、社内の雰囲気は普通の会社そのものです。

 

バリバリの外資と比較すると、ノンビリしていますし、仕事に対する厳しさも薄いので、その点はいいかもしれませんが、日本企業独特の雰囲気が嫌いな人にはイメージと違い、こんなはずではなかったという話になるかもしれません。

 

これって、実はそれほど珍しいことではありません。さすがに私がいたような職場は極端かもしれませんが、外資といっても仕事で英語を使う機会が僅か、雰囲気も日系企業と一緒というケースはよくあります。

 

そのため、どんな会社なのか、事前に確認しておいたほうがいいです。

 

重宝されました

この会社は、私にとってはとても居心地の良い職場でした。英語が出来るということで高く評価され、優遇されたからです。海外支社や工場との電話会議は必ず私が担当することになりましたが、時差の関係で早朝だったり、夜だったりします。

 

普通だと、残業して・・・ということになりますが、私の場合、会議に合わせて出社時間を調整していました。早朝会議がある時には朝早く出社して、午後3時ぐらいには帰る、夜に会議がある時には、次の日、少し遅めに出社するという感じです。

 

これは会社の規定でそうなっていたというのではなくて、自分から願い出て実行したことです。普通だったら、まず通らないことことかもしれませんが、あっさり了承してもらいました。

 

そのうち、他の部署の会議や役員会議にも通訳として呼ばれるようになり、工場のなかでも名前を知られる存在になりました。他部門の応援にいかされるのは仕事が増えて大変でしたが、その分、評価されて、自分の思うように仕事をさせてもらえるようにもなったので悪くありませんでした。

 

こんなふうに、私にとっては自由度の高い職場で楽しく仕事をすることが出来ました。これは外資うんぬんを抜きにした話ですが、自分を高く売れる場所(自分が高く評価される場所)で働くのは重要だなと思いました。

 

そういった意味で、地方の外資というのは、英語が得意な人にとっては良い選択肢になるのかなという気がしています。

 

下記のページに外資自動車部品メーカーの勤務体験談についてまとめてあります。管理人にとっては2社目の外資企業でした。

当サイト管理人の外資系企業体験談 その2:自動車部品メーカー