任天堂の中途採用事情

任天堂の中途採用事情

 

1983年(昭和58年)発売の家庭用ゲーム機『ファミリーコンピュータ』によって、世界的に有名になった任天堂は、創業1889年(明治22年)という日本のなかでも、長寿企業の一つです。ファミリーコンピュータ以前は、花札やトランプなどを中心とした娯楽品を販売するメーカーでした。

 

(ちなみに、今でも任天堂は、これらの製品の製造・販売を続けています。)

 

主要事業であるゲーム機においては、任天堂はハードウェアとソフトウェアの開発をともに手がけるビジネスを展開しており、時代に合わせて柔軟に自らを変身させ、次々と新しいことに挑戦し続けて、現在の姿へと成長してきました。

 

今現在においては、家庭用据置型ゲーム機を外に持ち出せるようにしたNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)を中心に、ハード・ソフト一体型のユニークなプラットフォームビジネスを、事業の中核に据えています。

 

また、スマートデバイス向けのゲームビジネスを展開することで、任天堂の商品を知らない顧客層の開拓、及び、物理的に製品を届けることが出来ない地域における需要の創出による、収益基盤の強化と、ビデオゲーム専用機ビジネスとの相乗効果を狙っています。

 

そのほかにも、任天堂のキャラクターをフィギュア化・カード化して、ゲーム専用機と連動することで、より遊びの幅を広げるamiibo(アミーボ)の販売や、テーマパークでのキャラクターを使ったアトラクションの展開、映像コンテンツやマーチャンダイジングを通じたキャラクターの露出拡大など、様々な戦略を展開しています。

 

このような背景から、任天堂は、常に優秀な人材を求めており、転職のチャンスが、豊富に存在するので、関心がある人は、このタイミングで、真剣に検討することをオススメします。

 

このページでは、任天堂の中途採用求人の傾向、及び、社員の年収・給与水準、社内の労働環境についてまとめていますので、参考にしてください。

 

任天堂の中途採用求人の傾向

中途採用に関しては、任天堂は、総合職と一般職に分かれる形で、募集をかけています。総合職は、一定の分野に留まらず、幅広い能力発揮が求められ、全社的な視点で、組織全体の業務遂行に貢献することが、求められています。

 

一般職は、主に定型業務や特定の業務を担当することになり、一定の領域・分野において、経験にもとづく実務知識やスキルを活用して、業務遂行に貢献することが、期待されています。

 

割合としては、総合職の求人が多く、京都と東京の2か所が勤務地となり、下記のような形で、勤務地単位で、募集が行われています。

 

【正社員(無期雇用)総合職(京都勤務)】

  • デザイナー
  • ソフトウェアエンジニア
  • スマートデバイス向け開発・運営
  • サウンドクリエイター
  • 事務

【正社員(無期雇用)総合職(東京勤務)】

  • デザイナー
  • ソフトウェアエンジニア
  • スマートデバイス向け開発・運営
  • サウンドクリエイター
  • プランナー


同じデザイナーでも、3DCGデザイナー(地形)や3DCGデザイナー(キャラクター)など、専門分野ごとに分かれての募集となるので、詳細については、公式ホームページの募集要項を確認するようにしてください。

 

いずれの職種に関しても、即戦力とみなされるだけの専門知識を有する人材が、求められる傾向にあるので、該当業務に関する実務経験・見識を、豊富に有することが、必須応募条件になると考えてください。

 

求人情報の入手方法

任天堂における、中途採用の求人情報の入手方法ですが、会社の公式サイト内において、採用情報ページが設けられており、そのなかで、『キャリア採用』として、中途採用求人の一覧が表示されています。
https://www.nintendo.co.jp/jobs/career/index.html

 

また、転職会社経由でも、求人情報が公開されているので、そちらから情報を入手することも可能です。

 

公式サイト、転職会社、どちらでも入手出来る情報に変わりはありませんが、転職会社の場合、様々な企業の求人情報を押さえているので、任天堂だけでなく、他社の求人も含めて、比較検討してみたいといった時には、まとめて情報を入手出来るので、便利です。

 

このページの最後に、任天堂の中途採用求人を扱う、代表的な転職会社をリストアップしておきますので、参考にしてください。

 

任天堂の社員年収・給与制度について

任天堂に勤務する社員の年収ですが、職種別に幾つか事例を挙げると、下記の通りとなります。

 

任天堂の社員年収

  • 営業 24歳 年収550万円
  • 営業 27歳 年収600万円
  • 営業 28歳 年収650万円
  • 営業 30歳 年収700万円
  • 営業 36歳 年収1050万円
  • 開発 27歳 年収700万円
  • 開発 30歳 年収700万円
  • マーケティング 27歳 年収600万円
  • マーケティング 35歳 年収1000万円
  • 経理財務 25歳 年収630万円
  • 経理財務係長クラス 35歳 年収1000万円
  • 人事 40歳 年収800万円
  • 総務 30歳 年収600万円
  • 法務 31歳 年収650万円
  • デザイナー 33歳 年収600万円
  • デザイナー 33歳 年収800万円
  • セールスエンジニア 27歳 年収500万円
  • 機械設計 25歳 年収380万円

 

任天堂の給与体制は、基本給に年2回の賞与から構成されていますが、業績によっては、特別賞与が支給されることになります。任天堂は賞与の比重が大きく、同業他社と比べても、その傾向は大きいです。

 

昇給に関しては年1回、入社から3年目までは、アップ幅は一律となりますが、4年目からは能力評価となり、人事評価の結果が反映されることになります。

 

ただし、会社の業績が、昇給のベースとなるので、幾ら個人評価が良くても、会社の業績が悪ければ、大幅なアップというのは、望めません。その逆もあるので、そういった意味では、会社に依存する要素が強いと言えます。

 

残業代については、全額支給が原則です。(ちなみに、任天堂の月間平均残業時間は31時間となっています。)

 

福利厚生については、各種社会保険が完備されているほか、住宅支援制度、退職金制度、選択型福利厚生制度、財形貯蓄制度、厚生貸付金制度、社内住宅資金融資制度など、かなり充実しています。

 

また、寮・社宅、保養所(福井県美浜町)が用意されており、格安で利用出来ますし、カフェテリアプランも導入されています。(ゲーム購入にも充てられるなど、ゲームメーカーならではのサービス内容も見受けられます。)

 

中途採用で入社する時の注意点

中途採用者の場合、年収は、前職のキャリアと実績によって決まることになりますが、面接時の交渉次第でも変わってきます。

 

業種、職種ごとに、おおむねの年収ベースは決まっていますが、もし、任天堂からの提示額に満足がいかない場合には、希望条件を伝えて、話し合うことをオススメします。

 

こういった交渉を、どう進めていいか分からず、躊躇してしまうという人は、先ほど触れた転職会社に交渉の代行を依頼してください。転職会社は、この手の交渉経験が豊富で、かつ、様々なデータを持ち合わせているので、現状に即して、上手く交渉を行ってくれます。

 

条件アップに成功する事例が多々あるので、一度相談してみてください。(どの転職会社でも、快く、対応してくれるはずです。)

 

任天堂の評価制度について

任天堂は、年功序列型の会社でしたが、最近では、少しずつ本人の実力を重視するように変わってきています。特に、中途採用者に関しては、能力主義の色が強く、成績に応じたインセンティブをもらうことが出来るので、やり甲斐があります。

 

具体的な流れとしては、一年を前期・後期に分ける形で、評価が為されます。半期が、始まる前に目標を設定、その目標の達成度合いをベースに、直属の上司やチームディレクター、各職種のリーダーなど、仕事上のつながりが深い上級者によって、人事査定が行われます。

 

その評価によって、自分自身のグレードや階級が決められ、そこに対応する形で、給与も決まることになります。

 

任天堂の教育制度・成長環境について

任天堂という組織は、上司と部下の関係が良好で、変な緊張感はなく、各社員が伸び伸び、仕事に取り組める環境が揃っています。発言も自由に出来ますし、アイデアを思いついたら、いつでも提案出来るなど、日本の企業とは思えないくらい、フランクな職場です。

 

個人個人に、大きな裁量を与える会社でもあるので、仕事をやらされているという雰囲気は一切ないですし、自ら動いていくスタンスなので、責任感とやり甲斐が、自然に感じられる職場でもあります。

 

また、任天堂の場合、外部の業者、社内の違う職種の社員と協力して、一つのプロジェクトを進めていくことになるので、若いうちから、コミュニケーションスキル、スケジュール管理能力などが、磨かれることになります。

 

また、社内で共有されている情報が非常に多く、それらの情報をもとに、決断を下していくことになるので、情報処理能力も培われることになります。(総じて、任天堂の社員は、情報処理能力に優れています。)

 

仕様検討から量産移管まで、一貫して携わることになり、早い段階で、一通りの開発の流れを把握することになるため、プロジェクトマネジメントのスキル向上も期待出来ます。

 

このように、日常業務を通じても、大きな成長が期待出来る職場ですが、任天堂は、『人材は最も重要な経営資源』と捉えて、社員教育に熱心に取り組んでいる会社なので、社内教育制度も充実しています。

 

新入社員研修を含めて、様々な社内研修プログラムが、定期的に開催されていますし、各部署で、必要に応じて、外部セミナーを受講する機会を設けています。

 

また、自分の将来像を明確にしたうえで、その理想を実現するために、必要なスキルの向上を図れるように、定期的に、自分のキャリアを振り返り、整理する機会も用意されています。

 

任天堂は、能力開発につながる機会を提供して、個々の社員が成長の循環をつくりだせるよう、手厚い支援を行っている会社なので、成長意欲が高い人には、これ以上はない理想的な職場と言えます。

 

ワークライフバランスについて

任天堂の就労環境は良好です。上記でも述べたように、自分自身の裁量で仕事に取り組むことになるので、休日出勤や残業の有無についても、自分で決めることが出来ます。

 

仕事に支障がなければ、長期休暇を取得して、旅行に行くといったことも、普通に出来る会社なので、プライベートと仕事とのバランスは取りやすいです。

 

(毎日、定時で仕事を終わらせて、テニスやフットサルなど、自分の趣味に注力するといった人が、少なくない会社です。)

 

職場の人間関係もいいですし、毎日、仕事もプライベートも充実させながら、働いている人が多いので、転職した時にも、楽しく働けるでしょう。(良い意味で、毎日、刺激を受けながら働けます。)

 

女性の働きやすさについて

任天堂は、男女比率としては、男性社員のほうが多い職場ですが、だからと言って女性がやりづらさを感じるかと言えば、そういったことはなく、むしろ女性にとっても働きやすいと断言出来る職場です。

 

結婚後の産休育休、復職、時短勤務などは、本人の希望通りとなりますし、会社、従業員ともに、子育てに対する理解があります。

 

仕事の面においては、エンジニアなど、職種がら、どうしても女性は限られていますが、仕事の内容が区別されるといったことは全くなく、女性も第一線でバリバリ働けます。

 

ただし、管理職に昇進出来るチャンスは、男性と比べると、劣る部分があるので、ここは要改善ということになります。

 

任天堂の転職先としての価値

任天堂の社風は独特であり、仕事の進め方、組織体制についても、ほかの会社とは違う独自色が強いので、ここが合うかどうかで、転職先としての価値は、大きく変わってきます。

 

任天堂の社風が、自分に合うものであれば、給与は高額ですし、自由に働ける職場なので、転職先としてオススメです。(周りの評価を気にせずに、好きな仕事を追求したいといった職人気質の人には、合う会社だと思います。)

 

逆に言えば、社風が合わないと、やりづらいだけで、不満を感じながら、働くことになる可能性が高いです。このあたりは、考え方次第となるので、自分自身の価値観と照らしあわせながら、任天堂への転職の判断を下すようにしてください。

任天堂の中途採用求人を扱っている転職会社

最後に、任天堂の中途採用求人を扱っている転職会社をリストアップしておきますが、彼らは社内事情に精通しているので、このあたりの判断に迷うことがあれば、一度相談してみてください。プロの視点で、アドバイスしてくれるので、参考になるはずです。

 

また、転職会社は、様々な企業の求人情報を扱っているので、他社の求人を紹介してもらうのもオススメです。任天堂以上に、魅力を感じる求人が出てきてもおかしくないので、関心があれば、ぜひ他社のことについても、話をしてみてください。

 

※JACに関する補足

  • JACは海外移住、海外転職を支援するサービスではありません。海外勤務、海外駐在などの求人を紹介してもらえます。
  • 年収600万円~2,000万円の方にオススメのサービスです。